公益財団法人 禅文化研究所

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第三回 禅文化賞 授賞者

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日付 2009/9/2
詳細 (財)禅文化研究所創立45周年記念式典にて、『禅文化賞』奨励賞は下記の2団体に授与されました。なお、功労章は今回は該当無しとされました。
 
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【奨励賞】

授賞理由
臨済会 戦後の世相がまだ混沌としていた昭和24年10月、東京を中心に臨済宗に所属する有志が集まり、教化の実践面に新しい活動を行なうため結成。照顧脚下の意味で、お互いに研修することと、文書伝道を行なうことからスタートした。布教伝道誌「法光」(通巻238号)、機関紙「臨済会報」の発行と共に、昭和41年からは「禅をきく講演会」や坐禅会を毎年開催し、膳の普及にも努めている。
臨済宗青年僧の会 青年僧の若い力と情熱を生かそうと有志が集まり昭和55年1月に結成。機関紙「不二」の発行(現在まで88号)、講座住職学の開催(平成18年まで19回実施)など、現寺院の問題点の研究と自己の研鑽を深めながら、教化運営の開発と情報交換のため、会員相互の連携を密にし、地域社会の浄化と向上発展に青年僧の力を寄与することを目的とする。

授賞者紹介

臨済会

戦後の世相がまだ混沌としていた昭和24年10月、東京を中心に臨済宗に所属する有志が集まり、教化の実践面に新しい活動を行なうため結成。照顧脚下の意味で、お互いに研修することと、文書伝道を行なうことからスタートした。布教伝道誌「法光」(通巻238号)、機関紙「臨済会報」の発行と共に、昭和41年からは「禅をきく講演会」や坐禅会を毎年開催している。
法光第1号は、昭和25(1950)年1月1日付で、戦前の布教誌「法光」の復刊という形で発行された。戦禍による荒廃からようやく立ち直りつつある東京の一角で産声を上げた「法光」は臨済禅の布教誌の先駆けとしての地位を守り、以後毎年四回(正月・両彼岸・盆の各号)の発行を重ね、一度も休刊や合併号を出さずに今年秋彼岸号で60年を迎える。年間発行部数は約40万部である。
臨済会報は、発行当初、寺院の布教資料を提供することに主眼が置かれていたが、昨今は一般在家の会員も増加し、布教資料及び法光では扱えない連載物も掲載している。
「禅をきく」講演会は、当初春秋社内にあった日本仏教研究会主催の講演が朝日新聞社講堂で行われた頃は、大てい本会が陰ながら講演の実際的役目を果たしてきた。このことが縁をなして本会が「禅をきく」講演会を継承するような形になった。第一回は昭和41年3月、会場は有楽町朝日講堂にて、講師は円覚寺派管長・朝比奈宗源老師及び祥福寺僧堂師家・山田無文老師であった。今年11月の第47回講演は、建長寺派管長・吉田正道老師及び千葉商科大学大学院教授・宮崎綠先生を迎えて行われる。
また、「禅をならう集い」として毎年秋に坐禅会を開催し、出版活動では、「禅のある人生」(法光20周年記念選集)、「昭和・平成禅僧伝 臨済・黄檗編」(法光発刊50周年記念事業)の発行や、托鉢による募金活動など、照顧脚下をモットーに自分自身を鍛え社会のニーズに応えてゆく活動を展開中である。

臨済宗青年僧の会

「臨済宗青年僧の会」(臨青僧)は、昭和55年1月、岩手県霊桃寺宮田正勝師、静岡県寶泰寺藤原東演師、愛知県臨渓院宮川明道師、香川県法泉寺横田宗忠師、長崎県寶昌寺微笑義教師らが「立ち上がれ、歩め青年僧」をスローガンに掲げ発足させ、手弁当での活動が始まった。
臨青僧の活動は「情報発信」と「情報交換」の場をもつことで継続してきた。
情報発信は機関紙『不二』の発行で現在通巻89号を数える。巻頭には、各山老師に青年僧への期待と禅僧としてのあり方などを示唆していただき連載してきた。
情報交換の場は「講座・住職学」の開催である。一ヵ寺の住職として、宗教法人の運営、壇信徒の教化の一助となるべく住職学、布教学、仏教学、社会学などの研究、研修の場としている。
その他の活動として「動くゼミ」で、インドの釈尊の聖地や中国の禅の諸師方のゆかりの地を訪ねてきた。近年では、社団法人ドイツ恵光日本文化センターが主催する坐禅会に参加している。
臨青僧を発足した当時のスローガンは、30年近くたった今日でも充分通用する言葉である。機関紙『不二』の命名は、山田無文老師に依るものであり「臨済宗黄檗宗各派の青年僧が和合専一に、研鑽と親睦を図ってほしい」という願いが託された言葉であった。老師が願われた「和合専一」という禅心を培う場として、一禅僧の資質向上に重点を置いた活動を継続してゆきたいと考えている。
今年30周年を迎え、新時代に向けてさらなる活動を計画実施中である。