公益財団法人 禅文化研究所

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刊行普及

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禅に親しむ
著・北野大雲(長岡禅塾副塾長)
B6判並製/244頁

定価:1,430円(税込)

ISBN978-4-88182-299-9 C0015
 
発行日:2016/9/16
輝ききらめく禅者の悟りの智慧。
筆者が選りすぐった禅者の遺したおもしろい43話。日々在家の参禅者と対話する筆者がどうおもしろいのかをやさし く解明する。大灯国師や一休や良寛はもちろん、鈴木大拙や久松真一などにいたるまで、幅広くピックアップ。もっと身近に禅に親しんでもらいたい、そんな一 般向けの本。イラスト付き。
[書籍を読む]をクリックすると、目次や3話をサンプルとしてお読み頂けます。

はじめに

【毒語】
第1話 君たちはわかるのかね(大拙)
賊馬に騎って賊を趕う/脚下を照顧せよ/「お前は慧超だ」/己事を究明する

第2話 知っとるなら尋ねるな(仙厓)
三昧の言葉は意味を超える/「間違っておらん!」

第3話 まだ娘を抱いているのか(坦山)
坦山の豪傑話/淫欲戒と執着心

第4話 神様はどこにおられるか(精拙)
神仏の在所/「北海道の馬が草を食べると、台湾の牛の腹がふくれる」

第5話 それ、ちゃんと手がつけられるじゃないか(正受)
正受老人と白隠禅師/禅は理屈ではない/東洋的無の特色

【生死】
第6話 死にともない、死にともない(仙厓)
気張るだけが禅ではない/「死にともない」も立派な遺偈/蛻けた言葉/「と、いったものさ」/「死にともない」は禅僧好み?

第7話 グッドバイ、ジョン(大拙)
死を脱する方法/植木等の「わかっちゃいるけどやめられねぇ」/「ノー、ナッシング、サンキュウ」/生死(道元の言葉)

第8話 電光影裡、春風を斬る(無学)
無学祖元の胆力/山本玄峰老師の迫力/肇法師の偈頌/法師難に遭う/玄沙、寸鉄の語

第9話 御用心(一休)
無常の風に御用心/人生無常の教え/「危ないのはお前だ」

第10話 悲しいことは悲しい(寸心)
般若の言葉/「至道無難 唯嫌揀択」/子を失って初めて知る親の恩

【遊戯】
第11話 人生の目的は遊ぶことじゃ(無文)

第12話 二人もお嫁さんはいりません(抱石)
二人のお嫁さん?/法喜の妻/仕事が趣味(遊戯)となる生活

第13話 子供の世界は禅の世界(省念)
子供はいつも無我無心/子供は小さな宗教者/子供と祖母の対話/公案を生かして使う

第14話 自由党の首領は大聖釈迦牟尼仏である(滴水)
禅者の自由/相対的自由と絶対的自由/禅者の絶対的自由/乾坤唯一人/必然即自由

第15話 なぜ規則を守らねばならないのか(雲門)
規則の主人公になる/問うことが苦悩の元凶/成り切る/「礼拝して何を求めるのか」

【無戒】
第16話 戒は破れても戒体は破れない(省念)
禅の戒――無相心地戒/不飲酒戒/情識を折る/無戒の仏教(禅と浄土教)

第17話 蛸を食っておらぬ(一休)
頓知と頓悟/一休さんと蓮如上人

第18話 わしんとこの肉はすべて上等じゃ(盤山)
叉手当胸/古本屋での経験

第19話 庵を焼く(婆子)
黙雷と峨山

第20話 木仏を燃やす(丹霞)
仏像は絶対の無を表わす像にすぎない/だれでも仏像を燃やしてよいわけではない/「平常是道」の真意

【経典】
第21話 一切経の虫干し(良寛)
お経とは何か/三昧の生活そのものがお経である

第22話 わたしのお経は払拭掃除三昧(省念)
作務はただの労働ではない/作務が悟りの機縁となる/「仕込み」期間の必要

第23話 剣で臨済録を提唱する(鉄舟)
提唱とは/仏祖による提唱の例/禅は活物である/鉄舟の意趣

第24話 舌を使わずにしゃべれ(鉄舟)
円朝、無舌居士となる/勝つと思うな、思うと負ける/意識はわれわれを縛る縄である

第25話 手を使わずに瓜をわたせ(大灯)
大灯の聖胎長養/中国巨匠の例/マチュアリング

【達道】
第26話 和尚がいるだけで(良寛)
無は万能の浄化剤である/鈴木大拙の静けさ/無の効能について

第27話 後ろ姿が説法する(玄峰)
「ホンマモンの名人」/見事な現身説法/達人の所作――無影流

第28話 世法を嫌うな(白隠)
仏法と世法/戦争に関して

第29話 君子は財を愛す、これを取るに道をもってす(月僊)
坊主ぎらい/無愛の愛

第30話 くさい話はするな(良寛)
くさい話/悟りくさい話/くさい言句の例/臭気を払う

【心地】
第31話 心を持ち来たれ(達磨)
心とは/北条時宗の不安/禅と心理学

第32話 餅はどの心で食べるのか(徳山)
『金剛経』の学僧徳山/三心不可得/老婆にご用心/パウロの場合

第33話 庭の石は心の内にあるのか外にあるのか(法眼)
三界唯心/法眼の投機偈/血滴々

第34話 大なるかな心や(栄西)
心は伸縮自在/一本指を立てる

第35話 心病退治(盤珪)
意識という病/玄沙三種病人/心病の根本治療法

【下坐】
第36話 お前さんはまさに泥棒じゃ(紫胡)
「わたし」という妄想/私欲――苦しみの根源/「猛犬にご注意」

第37話 嫉妬がましい顔などなさるでないぞ(玄峰)
下座行/下座行の功用

第38話 まっすぐにお行きなさい(山頭火)
「驀直に去れ」/悟りへの道/「僕の前に道はない」/無心の道/わたしの来た道

第39話 「円朝」「ハイ」(禾山)
何をどう悟るか/阿難の「ハイ」/「ハイ」は無の反響である

【余滴】
第40話 文字の何たるかをご存じない(道元)
料理をすることは雑用ではない/真の文字とは何か

第41話 白紙の手紙(玄沙)
たった三文字の電文

第42話 一二三四五〈禅の数学〉(趙州)
「万法帰一、一帰何処」/箸は箸自身をどう摘まむことができるか/「一二三四五」

第43話 馬鹿は死ななきゃ治らない(無難)
わたしたちは大馬鹿者である/根本転倒/本物の大馬鹿者(大愚)になろう

❖イラスト 濱地創宗❖

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