豆知識

2.禅の文化

貴重な遺産 -掛軸の太巻-

今月はお正月ということで、年頭にあたり、大切な掛軸などを出されたところもあったのではないでしょうか。その中には、「出してみたはいいけれど、本紙部分にこれまでなかった横皺や波打ち、または折れがでてきた」ということがあったかも知れません。 人は...

青岸渡寺でみつけた硯

「那智黒」と言えば、まず思いつくのは、「那智黒飴」かもしれない。もちろん、もともとは那智でとれる上質の黒石を擬して作った飴玉なのであるが、この那智黒石は上等の囲碁石として有名である。 そしてもう一つ、事前に詳しく知っていたわけではないのだが...
4.スタッフ便り

戦国の気風

中国の戦国時代、燕の太子丹は、自分を冷遇した秦王の政(後の始皇帝)に復讐しようと協力者を探した。田光先生という人物の評判を聞いた太子は彼を丁重に迎えて協力を懇願した。田光は言った「私はすでに年老いてご要望には添いかねます。しかし、私の親しく...
京都

庭の松 その2 -天龍寺-

天龍寺の松の剪定 日本三景は全て松である。 仙台の松島、天の橋立も松と砂浜、安芸の宮島も松である。 日本人にとって目出度い松・竹・梅においても、これまた松が一番だ。 昔、松は人々の生活に必要なエネルギー供給源であった。 電気のない時代、松脂...
1.禅文化研究所の仕事

弥勒仏はお酒を飲んだ? 実は布袋さんだった!

萬福寺の布袋さん -臨黄ネット-より 日本の語録の訓注の仕事を続けていると、おもしろい説話に出くわすことが多い。これもその一つである。 「渠(かれ)は是れ真の弥勒、酒は元と米汁より成る。人に飲ましめて共に快楽、一酔、無生を悟る」。 これが、...
4.スタッフ便り

松平の郷

室町時代、三河国のある山里での話。 土地の領主松平太郎佐衛門尉は、慈悲深い性格で信仰心に厚く、村人から慕われていた。 雨の続いたある日、無聊をなぐさめるために太郎左衛門尉は連歌の会を開いた。ところが、書き手をする者がいない。 その時、どこか...
京都

神竜院梵舜(ぼんしゅん)

神竜院梵舜と聞いてすぐにピンとくるなら、その人はかなり歴史に詳しい。京都大学の東、神楽岡に鎮座する吉田神社の社家に生まれ、家に伝わる唯一神道を大いに鼓吹した僧侶である。 徳川家康は死後、神となった。彼をいかなる方式で祭るかについて、天台宗に...
豆知識

焼香に思う

昨今、うちのような田舎寺の檀家さんのお葬式でも、時折、葬祭ホールで行なわれることがある。 私は、故人に感謝報恩の意を表わすならば、できる限り自宅でのお葬式を勧めているのであるが、今はそれはおいておこう。 導師は葬儀の際に数度、自分の目前にあ...
4.スタッフ便り

普通の水

ミネラルウオーターを飲んだ。 いろいろとミネラルが添加された「おいしい水」なのだそうである。 その水を見ながら考えた。この水と同じぐらいのミネラル分を有する天然水というのは、どこに行けば飲めるのだろうか。 そして、いろいろと水の綺麗そうな場...
京都

夏越の大祓

昨日で今年も半分が過ぎ去りました。 人には、生きていると知らず知らずのうちに罪や穢れも積もるもの…と、年あらたまってから半年分の罪穢れを払い清め、残り半年も健やかに過ごせるよう願う日本古来の神事が、京都の多々ある神社で行なわれていました。上...
禅のことば

「女」の幸せ

平安時代、女性は罪深いものとされ、救済への道を閉ざされていた。女身は「垢穢」であり、一たび男性になってから成仏できるという『法華経』の「変成男子」は有名である。 自身の仏道修行への道を閉ざされた平安貴族の女性たちにとっての代替措置の一つに、...
4.スタッフ便り

どですかでん

映画監督の黒澤明氏が亡くなって十年になるという。 黒澤監督の初カラー作品「どですかでん」は評価が二分した。とくに日本での評価は非常に低かった。 私はこの作品が好きで、当時映画館で二度見た記憶がある。 「どてすかでん」というのは、自分を電車の...
4.スタッフ便り

西小路通り

花園大学キャンパスの西側を南北に通る道が西小路通である。南から太子道までは広く快適な道だが、大学付近は依然として狭隘な道だ。もちろん一方通行である。 ずいぶん以前から拡幅計画があるようだが、最近はあらかた用地買収も完了したようで、丸太町通り...
豆知識

それにしても安くなった

なんの話かというと、パソコンのことである。 約20年前に研究所に就職し、その頃にNECのパソコンが一斉風靡しだして以来、ずっとパソコンとおつき合いしている。 しかし、相変わらず、パソコンっていうのはブラックボックスでもある。便利さが増すにつ...
豆知識

「ZEN」車両

先日の朝日新聞にて、フランスの新幹線TGVの一部車両には、「ZEN」と名付けられた車両がある事を知った。もちろん禅宗の「禅」からきており、坐禅を組んだり瞑想したりする時の静寂さをイメージしての命名だそうな。 「うまく考えるもんだなぁ・・・日...