禅のことば

4.スタッフ便り

古墨跡は縁のある人を集めるのか

本ブログで、愚堂東寔書「雲門云関」という記事を書いたのは、今年(2009)4月24日のことだった。 それからちょうど3ヶ月して、研究所の私に一本の電話がかかってきた。 それは、インターネット検索していて、たまたま上記ブログをみつけたというあ...
禅のことば

外に求むること莫かれ -愚堂禅師墨蹟撮影行にて-

愚堂禅師の墨蹟撮影に東京へ出張した。 東京は関東大震災と太平洋戦争での大空襲におそわれて消失した寺院が多く、古くからの資料が残るところは少ないようだ。 今回撮影にいった墨蹟も、おそらく戦後に買い求められて所蔵されているものだと思われる。 「...
禅のことば

-説似一物即不中- えしん先生の禅語教室 その9

-説似一物即不中 せつじいちもつ、そくふちゅう- 今回の禅語は南岳懐讓(なんがくえじょう)が、六祖慧能を訪ねて行ったとき、南岳が六祖に向かって吐いた、有名な一句です。 南岳ははじめ嵩山(すうざん)の安和尚について禅門を敲き、坐禅に勤しんで禅...
京都

大いなる哉 心や -栄西禅師-

来たる平成26年の“建仁寺開山栄西禅師800年大遠忌”にむけて、研究所でも遠忌事業の一環として、書籍の発刊など、建仁寺さんからの依頼にてお仕事をさせていただいております。 栄西(ようさい)禅師といえば、中国より茶の種を持ち帰り、広く一般に喫...
各派管長・老師のことば

『新版 明治の禅匠』 新刊のご案内

幕末から明治維新、そして廃仏毀釈の激動の時代に、命がけで禅の法灯を紡いでこられた宗匠方の記録が新版で復活(7月17日発売予定)です。一昔前の禅僧、居士の気概とはこういったものであったのか…と、現代日本人が教えられる事が多々あります。 ご予約...
禅のことば

-本来無一物- えしん先生の禅語教室 その8

-本来無一物- 今回は床の間によく掛かっている、「本来無一物」という禅語についての勉強です。これは達磨大師から六番目に当たる祖師、六祖慧能(えのう)大師が述べられた言葉です。慧能の語録である『六祖壇経』(ろくそだんきょう)は、禅僧の語録であ...
4.スタッフ便り

十牛図便箋

研究所で働くようになって、「おぉっ、さすが!このようなものを使っているとは!」と感心したのが、この十牛図便箋です。 個人的にもかなり気に入っています。京都の“自休菴”さんのもので、臨黄ネットのお買い物サイトにてご購入が可能です。 ちなみに我...
禅のことば

-応無所住、而生其心- えしん先生の禅語教室 その7

-応無所住、而生其心 おうむしょじゅう にしょうごしん- 今回は、禅宗が大事にしている『金剛経』の中の、「応無所住而生其心」という一句について勉強しましょう。難しい漢字の行列ですが、「応(まさ)に住(じゅう)する所無くして、而(しか)も其の...
禅のことば

-至道無難、唯嫌揀択- えしん先生の禅語教室 その6

-至道無難、唯嫌揀択 しどうぶなん、ゆいけんけんじゃく- 初祖達磨大師から数えて三代目の祖師に、「三祖僧粲(そうさん)大師」と仰がれる方がおられます。この人が撰したという『信心銘』は四言対、一四六句の銘文で、禅門では「禅宗四部録」の一つとし...
禅のことば

愚堂東寔書「雲門云関」

十年ほど前にとある篤信家の方から、自坊の前庭に寄進いただいた石である。表面には、"雲門云「関(かん)」 愚堂"と書かれている。とても力強い書である。 雲門というのは、雲門文偃(うんもんぶんえん)禅師(864~949)という中国唐代の禅僧で雲...
禅のことば

-初発心時、便成正覚- えしん先生の禅語教室 その5

-初発心時、便成正覚 しょほっしんじ、べんじょうしょうがく- 「発心」というのは「発菩提心」(ほつぼだいしん)の略で、仏道を修行して悟りの彼岸へ渡りたいという願心を持つことです。今日の禅語「初め心を発する時、便ち正覚を成ず」は、『華厳経』に...
京都

不審花開今日春 -京都・霊鑑寺の椿-

今年もありがたい事に、3月28日~4月5日まで、別称“鹿ケ谷比丘尼御所”・“谷御所”とも呼ばれる門跡寺院・霊鑑寺(臨済宗南禅寺派)が公開されていました。 ブログでも何度かご紹介しておりますが、春と秋・椿と紅葉の美しい時期に限り1週間ほど特別...
1.禅文化研究所の仕事

京都 臨済宗本山の桜

南禅寺 法堂と桜 禅文化研究所は、臨済宗黄檗宗連合各派合議所(臨黄合議所)の事務局も兼ねています。 ですから、禅文化研究所のお仕事と、臨済宗黄檗宗関連のお仕事、どちらもさせていただいております。 本日(3/30)、臨黄ネットの広報活動として...
禅のことば

-不識- えしん先生の禅語教室 その4

霊源慧桃 達磨画賛禅文化研究所蔵 『伝灯録』などによると、菩提達磨はインドから中国へやってきたとき、金陵の都で梁の武帝に会見したことが伝えられています。武帝という皇帝は日本の聖徳太子のように、外来の仏教を熱心に受け入れようとした人で、時の人...
禅のことば

-祖師西来意・そしせいらいい- えしん先生の禅語教室 その3

-卓州胡僊 蘆葉の達磨画賛- その他禅文化研究所 所蔵墨蹟はこちら 一般に「祖師」と言うと、禅宗の法灯を伝えた歴代の祖師のことですが、ここではインドから中国へやってきた「菩提達磨」(ぼだいだるま、達摩とも書く)個人を指しています。そう、選挙...