自坊つれづれ

自坊つれづれ

葬儀に思う

先般、自坊の檀家さんではないが、近隣に住まわれる新興住宅地のお家から、喜寿で亡くなられたお婆さんの葬儀を依頼され枕経に出向いて、故人に末期の水をあげようとして驚いた。 なんと、枕辺にあるシキミが造花だったのだ。 いくら葉をちぎろうとしてもち...
自坊つれづれ

春が香る 梅の開花

自坊の梅林の梅が咲き始めた。あたりはいい匂いである。 先週金曜日には、東京は20度を越したとか…。 杉花粉も飛び始めて、花粉症の私にはちょっと辛い日々がやってきた。 でも間違いなく春が近づいて来ていて、気持ちは軽やかになる。
自坊つれづれ

霜の朝はおもちゃ箱

北国でも今年の雪には悩まされていると、連日のニュースだ。自坊のあたりも今年は雪がよく積もった。 もう節分も過ぎ、少しずつ日が長くなってきたとはいえ、私が出勤する頃はまだ日の出前。 ふと窓外を見ると、薄暗いあたりの田ん圃は、一面が霜で覆われて...
自坊つれづれ

人と人との繋がりということ

一昨日は冬至でしたが、柚子風呂に入った方もおられますか? うちのお寺では冬至には役員さんや世話方さんの慰労会を行ない、茶飯やけんちん汁やかぼちゃを出して、みなで一杯やることにしています。全国の僧堂では、今年掛搭した新人雲水さんたちも、一晩限...
自坊つれづれ

お盆を迎えて、人の一生を想う

先般、113歳の東京都最長寿の男性が、実は30年ほども前に亡くなっていたというニュースが取りざたされ、各地で100歳を超えた老人の所在確認がはじまっている。既に40人以上の人が所在不明とのことで、驚かされる。全国で4万人以上もいるようだが、...
自坊つれづれ

蛍とぶ

今頃、螢の出る名所では、どこもホタル祭と称して、大にぎわいのことだろう。 私が子供の頃には自坊の庭に蛍が飛んでいたのを、おいかけていた記憶が鮮明にある。 高度経済成長とともに、自坊のあたりの里川にも、富栄養化した家庭の排水が流れ込み、めだか...
自坊つれづれ

春が来た 野花たち

自坊の裏のせせらぎに、最近、いろいろな鳥たちがやってきている。 清流にしかいないと思うカワセミまでいて驚かされる。撮影したいのだが、なかなか撮れない。 そういえば、早々と、つがいの燕が、玄関に巣を作りにやってきてもいる。 もう春がやってきた...
自坊つれづれ

白木蓮

お彼岸があけた。 お彼岸は自坊のみならず、近隣寺院での彼岸法要に出向いたりしていたのだが、今年はことのほか、黄砂がひどく、お寺から出ると、車のボディは黄砂の斑点だらけで驚いた。 自坊に戻って、境内を見回っていたら、白木蓮の蕾もだいぶふくらん...
自坊つれづれ

いかなご

寒さの中にも春の気配が見え始めた3月の初旬、明石市に住む檀家さんからいかなごの佃煮が送られてきた。沖から揚げたばかりの新鮮ないかなごを、醤油や味醂、砂糖、生姜などを入れて炊き込んだ佃煮は釘煮と呼ばれ、この時期神戸周辺では多くの家庭の食卓に並...
自坊つれづれ

椎茸

研究所職員の寺で穫れた椎茸です。職員全員に持ってきていただきました。 とれたての椎茸のしめり気をおびたみずみずしさに嬉しくなり、また、裏を見てみるとその美しさに感動します。普段スーパーで買う物との違いは一目瞭然! さて、この嬉しい季節の恵み...
禅のことば

お釈迦様お悟りの日 -成道会-

本日12月8日には、仏成道会が各寺院で行なわれる。 お釈迦様が菩提樹の下で7日間の坐禅の後、12月8日の暁の明星をご覧になって、お悟りを得て仏になられた、仏教徒にとってはとても重要な日である。 上の写真は、自坊にある「出山釈迦像」の軸である...
自坊つれづれ

銀杏の絨毯

自坊の隣には神社があり、その神社の境内に植えられた銀杏の木が、毎年、この時期になると黄金色に色づいて美しい。 ただ、その落ち葉の大半は、自坊の参道に落ちてくるので、掃除が大変ではあるのだけれど。 普通の落葉樹の葉のようにからからに乾かず、じ...
自坊つれづれ

亀は万年の寿

お盆の間、小さな自坊の境内にも沢山の方々がお参りになる。 檀家のほとんどが近隣の方だが、中には遠方からお参りにこられる方もおられ、約3時間にわたる施餓鬼は、自坊の法要の中で一番にぎやかなものだ。 今年はとても涼しい風が吹いてくれたおかげで、...
京都

地蔵盆と地獄絵 -子供達に与える記憶

関西以外の地域ではなじみが浅いであろうが、滋賀や京都を中心として、夏休みも終わりに近づいた今日8月24日(旧暦では7月24日だった)の地蔵菩薩の縁日には、「地蔵盆」という行事がある。 多くは前夜23日~翌25日に行なわれる。発祥は滋賀県南部...
自坊つれづれ

霜を知らない子供達へ -田舎の禅寺の朝-

もう立春を過ぎた。つまり暦の上では春なのだ。 ただ、朝夕はまだまだ冷え込む日もあり、文字通り三寒四温といったところか。 そんななか、先日も、自坊の裏の田畑は、まっしろに朝霜で覆われた。 朝霜に覆われた田んぼにカメラを向けていると、翼の黒白茶...