現在は平安女学院所有となっている、有栖川宮旧邸を訪れました(9/30まで一般公開)。
有栖川宮家は、「四親王家」と呼ばれた宮家の一つ。明治時代に東京へ移り住まれた後、京都御所建礼門前に建てられていた邸は京都裁判所の仮庁舎等として使用され、明治24年にその一部が現在地に移されました。現在は平安女学院大学「有栖館」として受け継がれています。書院造の建物は「玄関棟」「住居棟」「客間棟」の3棟に分かれ、「上段の間」、15畳の「能舞台の間」など、幕末から大正時代にかけての宮邸のおもかげを今に伝えています。11代小川治兵衞(じへえ)氏作庭の白砂と緑の鮮やかな庭園もみどころです(パンフレットより)。
いつも春になると塀の外から、「なんて立派な枝垂れ桜だろう…美しいなぁ」と思っていた桜。その全貌が明らかに!!!
醍醐寺三宝院から移植されたもので、太閤秀吉の「醍醐の花見」当時の桜の孫の木となるそうです。前に置かれた床几から、どれだけ立派な枝ぶりかがおわかりいいただけるかと思います。
こんな所に炉が切ってある……と不思議に思いました。京都裁判所の庁舎だった事もあり、当時の裁判官などには文化人も多く、サロンのように使われていたこのお屋敷に、炉を切り茶を点てる事は必然だったようで、このような所に炉が切られたそうです。
そしてこちらは能楽師を呼べば能舞台に!声が朗々と響くように床下にも空間を設け、工夫がなされているとの事です。
そして三井家のお屋敷より移築されたという門。一枚板が使われています。
その他もまだまだ見どころ満載の有栖川宮旧邸。御苑内にあります閑院宮邸とあわせての拝観、オススメです。