こう毎日アツ~クては、大いに痩せるはずなのに、その反動でビール腹に拍車がかかってしまう毎日である。
今どきエアコンのない自分の部屋で、扇風機をフル稼働させながら、扇風機にあわせて回転椅子をくるりと回していると、『諸橋大漢和辞典』と並んで、中国上海・漢語大詞典社発行の『漢語大詞典』全12巻が所狭しと書架に並んでいるのが目に入った。
その12巻の隣に『多功能 漢語大詞典総合索引』なる一書がある。1700頁を超えるアツ~イ辞書索引である。
この辞書はそもそも、中国の国家事業として始まったものだが、途中から漢語大詞典社が引き継いで完結させた、中国随一の大辞典である。その掲載する漢字数3000字、語彙数35万語を数える辞書の索引が、先に書いた『多功能 漢語大詞典総合索引』であるが、この索引作成を行なったのは、この禅文化研究所なのだ。
序文に、4年かかったと書いてあるとおり、35万語の語彙を、当時のパソコンで単漢字から検索して索引を作るのには、かなり大変だったのが思い出深い。
当時、禅文化研究所の編集主幹だった芳澤勝弘先生(現・花園大学国際禅学研究所教授)を中心にして、禅文化研究所が行なっていた禅籍研究の仕事で、中国の俗語を多く載せる『漢語大詞典』は大変に役に立つ辞書だったが、いかんせんピン韻のわからない文字をこの辞書で探すのは面倒なことだった。
「えーい、どうせなら、データにして索引を作ってしまえ」ってことで、漢語大詞典社に持ちかけて、エイヤッ!とはじめたような感じであったが、今から思うと、なかなか骨の折れる仕事だった。当時、パソコンでユニコードは使えず、JIS水準だけだったのだから。
前書きには私の名前や、当時、非常勤職員として勤務し、この仕事に関わっていたTさんという女の子の名前まで書いてもらっている。もちろん、中国との仕事なので、このブログにチベット写真で登場している李建華さんも大いに関わっている。そういえば、月に二度も訪中したこともあったり、重いデスクトップパソコンや、品質のよい日本のFAX機を、腰を悪くしながら持っていったりしたことも思い出される。
ただ、アツーイ思いでやったこの辞書索引も、残念ながら、もう本土にさえも在庫がないらしい。おかげさまで関係学者からは一定の評価を得たし、我々にも成果とともに、忘れられない経験となったのは事実であるが。
ちょっと思い出したので、忘れられないように書き留めておきたい。