去年の暮? いや今年に入ってすぐであっただろうか。
ベトナムの禅僧で、主にフランスで活動されている、ティク・ナット・ハン師が、来年(2011)4月末から5月に来日され、日本でリトリートを行ないたいという希望があり、その受け入れをしてくれる団体を探しているという問い合わせが入った。
著書を読んで感銘を受けた私は、できることならという思いをもったが、大人数によるリトリートを行なうのに、残念ながら当方では受け入れに対応することができないということで、結果的に、曹洞宗総持寺が受け入れられることになったようだ。
ティク・ナット・ハン師といえば、実は日本ではまだ知名度が高くないのではあるが、フランスやアメリカでは、あのダライ・ラマとならぶほど知られている人で、なおかつ臨済僧なのである。海外では多くの著作が発刊されており、日本でも宗教書の充実した書店などでは著書を認めることができる。
写真をみてもわかるように柔和な面持ちで、その声も穏やかであり、翻訳書をみても、とても優しくゆったりと禅の智恵を中心に、仏教の教えを説かれている。
そんな師に直接お目にかかれたらという思いが叶わないかと残念に思っていたのだが、7月になってから、来年の訪日の際に京都も訪ねたいという要望があがってきた旨が伝わってきた。そこで再度、所内でも検討をし、来年4月23~26日に京都にお出でいただけることになり、現在、その日程で、妙心寺や花園大学での行事を計画している。
なお、ティク・ナット・ハン師については、季刊『禅文化』219号(2011年1月発行)にて、紹介記事を掲載する予定。
日程の詳細については、また正式に発表することになるので、どうかお楽しみに。
ちなみに、香港ではこの11月4日から8日のリトリートがあり、既に一般参加は満員だが、出家者用スペースはまだ空いているとのこと。参加費は不必要。日本語の同時通訳もうけることができるという。
参加希望の方がおられたら、弊所までメールでお尋ねを。