愚堂東寔遺墨選はじまる


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ブログですでにお知らせしたように、花園大学歴史博物館で、昨日9月21日(火)より、愚堂東寔遺墨選が開催されている。
午前10時に開場されると、妙心寺管長河野太通老師にお出ましいただき、オープニングセレモニーとして、岐阜の大仙寺様より会期中ご遷座いただいた愚堂禅師木像の開眼誦経がおこなわれた。
管長猊下は誦経の後、陳列されている禅師の遺墨や頂相などを一点一点興味深くご覧になられた。
350年遠諱は10月1日に大本山妙心寺にて勤修される。


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今回の展示品の中には、所蔵寺院において、狩野探幽画と伝わる禅師の頂相が二点展示されているが、同博物館の福嶋主任のよると、画風からも探幽のものに間違いなく、探幽の描いた人物画の中でも出色のものであると言われる。
愚堂東寔禅師の『年譜』承応3年(1654)の項に、愚堂禅師が狩野守信(探幽)に道称を与えたという記述があることから、おそらく探幽は愚堂禅師に参じていたのではないかとも思われるし、当時、愚堂禅師が大きく関わられて完成した妙心寺法堂の天井には、探幽が蟠龍図が現存しておることからも、禅師と探幽の関わりは深かったものと考えられる。


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 展覧会は10月末日まで開催され、途中一度だけ展示替えが行なわれることになっている。
 ご都合の付く方は是非お出でいただきご覧いただきたい。