新刊のご案内 『太極の心―楊名時の志を継いで』


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妙心寺管長・河野太通老師は、長年太極拳をされており、古くから楊名時師家(太極拳の道においても、尊称として“師家”を使うようです)と交流を持たれていました。
今回、太通老師と、楊名時師家の後継者である、楊慧さんによる共著が二玄社さんより出版され、禅文化研究所でも取り扱いをさせていただいておりますのでご紹介させていただきます。
『太極の心―楊名時の志を継いで』
太極拳。朝の京都御苑にて、ゆ~ったりとした動きで“気持ちのよい朝の気”を存分に味わうかのような、エネルギーを自身の内に集めては解き放つ、気の流れと同化する、見ている方も気持ちよくなるような動きをされているグループをおみかけします。
「おぉ…良いものだなぁ…」と思いながら道すがら見ています。
私はヨガをしていますので、求めるところは同じかな!?などと思いつつ…。
ヨガでは、呼吸を意識し、身体の隅々にまで意識を届けてゆくと、普段は自分の身体でありながら全く意識の及んでいない部分がある事に気づかされます。
「そこも私の身体の一部だったのね!?知らなくてごめんね」と驚きながら語りかけています。
同時にそれは、自身の心の見えない部分にまで光を当ててゆく事となり、まるで欠けていた月が光を受け、明るくその姿を現すかのようです。
呼吸を意識しながらアーサナ(ポーズ)を続ける事で、様々な“気づき”が自身に訪れます。
茶道やヨガや禅の教えから、「東洋の叡智とはなんて素晴らしいものなのだろう」と、日々実感し、感動しつつ生きています。
「太極拳もきっとそうなのだろう…」と、習っていなくてもわかるのです。