退蔵院ピースフルコンサート


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以前こちらでもご紹介させていただきました、妙心寺の塔頭、退蔵院でのピースフルコンサートにお邪魔してきました。
パーフェクトポーションの代表、サルバトーレの平和に対する思いと、それに繋がる支援、そして退蔵院の皆様のご理解でこのコンサートは実現したようです。
写真の真ん中に写るTenzinさんは、チベットからインドへ亡命した過去を持ちます。
親と離れ、ヒマラヤを越えてインドを目指す子供たちが現在も数多くいるとの事。
私もネパールで4100メートルくらいまでのトレッキングをしましたが、雪の残る山をゆくのがどれだけ恐怖感抱くものであるか……山登りの装備など全く無しに、命を懸けてヒマラヤを越えるというのは想像を絶するものがあります。
そんなヒマラヤを越えた、親のいない子供たちが、亡命政府のダラムサラの“チベット子ども村”で共同生活をしているそうで、Tenzinさんはそちらへの支援活動などもされているそうです。
「どうかヒマラヤよ、チベットの子供達に道をあけておくれ…」という願いを込めた曲は、涙無くして聴く事はできませんでした。
随処に“祈り”を感じたコンサートでした。Tenzinさんの作る曲には“鳥のうた”が多いそうです。様々な思いが込められている事は想像に難くありません。
便利な事に慣れすぎた我々、物質主義に偏ってしまっている現代においては、目には見えぬ“祈り”など、捧げて何になるのか、結果が見えぬ、物理的変化が認められぬ……という人が多いのかもしれません。
しかし、例えば日本においても、神社や寺院において様々な祈りの儀式や法要などが現在も行われている事、それが遥か昔から守り続けられて来ている事には、大きな意味があるのだと私は思います。
雨の降る少し寒い夜でしたが、“祈り”を感じる声・音、また、Tenzinさんと共に皆で唄い、心温かくなるひとときでした。
チベットはずっと前、いつからかは忘れましたが私の強い憧れの地です。
荒涼たる大地、ぬけるような青い空に神秘的な色をたたえた湖、人々の深い信仰心、東洋の叡智といわれる精神的支柱ダライ・ラマ、世界中で出会うチベット人の優しさと笑顔。京都にいらしたリンポチェの教え。
個人的に浅からぬご縁を感じるチベットとまた“繋がり”を持てた夜でした。
ちなみに、チベット人の名前に多く見られるTenzin(テンジン)とは、“仏の教えを守る者”という意味があると聞いた事があります。
最後には皆で、チベット仏教徒が大切にしている御言葉、「オンマニぺメフム」を唄いました。
本日は大阪でコンサートとの事。また皆の心を温かくしてくれる事でしょう。