12月8日
今年の仏成道会は金曜日だった。
夜、出張帰りの我が老婆(女房)を花園駅まで迎えに行き、そのまま、西大路五条へクリスマスツリーを見学に行った。
ここは、京都の有名な某電子機器メーカーの会社敷地で、昔から、この時期になると敷地内の街路樹を電飾で飾り、道ゆく人々の目を楽しませてくれている。
この日は、花金ともあって、多くの人々が見学に訪れていた。
暗闇の中に、イルミネーションの電球の一つ一つが温かい光を放出し、すれ違う人々の顔を照らし出していた。
フと、「日々是好日」という一句が脳裏を過{よぎ}った。雲門文偃{ぶんえん}禅師の正旦上堂の公案で有名だが、年末のイルミネーションを見て思いだした。
カップルに家族連れ、ペットの綱を握る人、ご老人の手を引きながら歩く人。皆が笑顔だった。
昨日も今日も明日も、この一日にも、様々な人間の生きざまが詰まっている。
帰り道、車中のラジオでは、65年前の真珠湾攻撃の日を記念して、ハワイで記念式典が行なわれたと報じていた。