各地の美術館から、京焼の名品が里帰りしている。(11/26まで)
京焼というと、仁清・乾山などの鮮やかな雅びなものをすぐに思い起こすが、
京都御苑の、公家町跡から発掘された生活用の陶器を見たり、さすがは京博での展示ともなれば、仁清などでも、その作風の幅広さを伺える膨大な数の展示品があり、京焼と言えばこうだという固定観念を覆され、非常に良い機会を与えられた。
また、各地に招聘され出向いた京都の陶工の歴史を見ると、京都が如何に文化の発信地として重要な役割を担ってきたのか再認識でき、京都にいながらにして、京都の焼き物よりも地方の焼き物に惹かれていた私であるが、もう一度京都の焼き物をきちんと見て、窯元も散策してみようと思った次第。
広すぎる美術館は、お腹がいっぱいになりすぎるので敬遠しがちな私だが、やはり、これだけの規模の美術館・博物館だからこそできる展示もあるわけで、これからは敬遠せず通おうと思えた。