ルーシー・リー展 -大阪市立東洋陶磁美術館-


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待ちに待ったルーシー・リー展に行ってきました(東洋陶磁美術館にて2月13日まで)。
私が初めて彼女の作品を目にしたのは、十年以上前の大学生の頃だったかと思いますが、その頃にはまさか彼女の作品単独での大きな展観が各地の美術館を巡回するなんていう事は夢にも思いませんでした。
生活スタイルが見直されて来ている昨今、彼女の生き方や姿勢、シンプルな中にも揺るぎない、そして押しつけがましく無い美しさがそこはかとなく漂う作品が、多くの人の指示を得るのでしょうか。美術館を訪れているのは、若い人の方が多いくらいでした。
彼女の来し方や作品から、我々はメッセージを受け取るわけで、現代のような混沌とした時代に自分らしい“生き方”を見つめさせてくれるようで、訪れた人々にルーシー・リーは種を持ち帰らせてくれるような気がしました。どのようにその種を育て、花を咲かせるかは、受け取ったこちら次第。
若い人々が、就職氷河期などと言われている現代、自身がどういった道を選んで生きてゆくかを考える上で、芸術や職人の仕事、その人生というのは、大きな影響を与えるものと思います。京都では、提携大学とは特別料金を設定していたり、無料になったりする美術館が多くあります。若いうちから様々なものに触れられる良い機会を見逃さずにいて欲しいものだなぁ…と思うのでした。
さてこの展観、次は私が大好きな、三重のパラミタミュージアムへとゆく模様(2/26~4/17)。パラミタミュージアムの常設展、池田満寿夫氏による般若心経シリーズが興奮せずにはいられない素晴らしさ。中村晋也氏による釈迦十代弟子にも会えてしまいます。
少し不便な所にありますが、行く甲斐あります。オススメ致します。