家人から「読んでみれば?」と勧められていても、ヨガを始めるまでは全く興味の無かった佐保田鶴治先生の本。『ヨーガ禅道話』(人文書院・佐保田鶴治著)。
自身がヨガをするようになり、初めて手に取ってみました。
講演の記録などをまとめたこの本は、易しいながらもヨガの真髄が語られていて、自身がヨガをする上での導きとなるような言葉が随処に。
長年虚弱体質で、健康とは無縁と言っても過言ではなかった佐保田先生が、ヨガを始めた事によって知った健康の喜びから、「病院にゆくのは死ぬ時くらい。それ以外の病はヨーガで全て必ず治すくらいの信念が必要。ヨーガを信じれば良いのです」というような事を仰っていて、“信”とは、やみくもに何かを信じるのではなく、自身の実際の体験から築いてゆくもの、深めてゆくものなのだと教えられました。
また、日々の暮らしにおいて何をするにしてもそれは「ヨーガを行ずる事」でなければならないというお言葉に、茶道と通ずる所を感じました。何をしていてもヨーガ、何をしていても茶のある人。一生をかけて目指す所でしょうか(はたして一生で足りるのでしょうか……)。
季刊『禅文化』の次号(4/25発刊)では、不定期連載として私が書かせていただいている-技を訪う-にて、ヨガから得た悦びについてを書かせていただきます。
今まで職人さんばかりを採りあげてきましたが、今回はなぜかヨガ。何でもありみたいですね……。ヨガも技であるという事で上からOKが出ましたので、ヨガの素晴らしさと、私が出逢ったヨガの先生について、さらには坐禅との繋がりについてなどを書いてみました。
ちなみに、この『ヨーガ禅道話』の表紙の曼荼羅は、前田常作先生によるものでとても美しい曼荼羅で、印象的です。ヨガをされている方や医療関係の方には特に読んでいただきたいと思いました本のご紹介でした。