私が子供の頃には、自坊のまわりに麦畑などなかったですが、今は米の減反政策のおかげであちこちが麦畑になっており、今年などは庫裡から見渡す限りが小麦畑です。
明日は二十四節季の8番目の「小満」。新暦で5月20~21日頃にあたります。
中国宋代に馬永卿の撰した『嬾眞子(らんしんし)』という書籍に、「小満、四月中ば、麦の気、此〈ここ〉に至って方〈はじ〉めて小満にして未だ熟さざるを謂うなり)」とあり、昨年の秋に蒔かれた麦がようやく穂をつけ、ほっと一息する頃をいうようです。
自坊近所の農家の方々も、麦も無事穂をつけ田植えも一通り終わって、安堵しているようです。有難いことです。
麦畑ではツバメたちが虫を探して飛び回り、ヒバリは高い空でピーチクパーチクと忙しく羽ばたき、蜂はや蝶は綺麗に咲きそろったツツジの花を巡っていました。
スイカズラ科の一種、オオデマリも名前通り丸く綺麗に咲きました。