石川周子写真集『龍山之思出』


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7/8日のブログにあった、弊所スタッフが訪ねた龍澤寺専門道場。そして、後藤榮山老師に語っていただいたのは、三人の老師方のお話でした。
わずかながらも龍澤僧堂に在籍した小衲には感慨深いのですが、そんな折、偶然にも偶然、ある一冊の写真集が7月12日に上梓され、縁があって手元に届きました。
それがこの、石川周子写真集『龍山之思出』(幹書房発行 ¥5,250)です。
龍澤寺の創世記かつ黄金期の様子を、ご実家が沼津市にあって龍澤寺の信者さんであったという、かの石川周子氏が若き頃に龍澤寺に通ったり泊まったりして、僧堂生活に密着し撮りためておられたものを集めた写真集なのです。
他の僧堂のことはあまり知りませんが、龍澤僧堂は近隣の人たちと密着していて、信者さんや檀家さん達が典座に出入りしては、手伝いをしてくれていたり、子供達が遊びに来て雲水と親しくなったりするというようなことがありました。
そういうオープンな様子が、そして、厳しい禅の生活の中にかいま見られる大らかで暖かい様子が、この写真集に溢れていると思いました。
それは、この写真集の中に収められている、山本玄峰老師、中川宋淵老師、そして当時雲水であった鈴木宗忠老師を始めとする古参の方々の表情に明らかです。
ノスタルジックと言えばそれまでですが、写真だけでなく、中川宋淵老師のうたも鏤められていて、見応えのあるいい写真集です。
裏表紙のこのすばらしい写真も、龍澤寺の近くの田園風景です。今はだいぶ変わってしまいました……。

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