Kバレエカンパニー -白鳥の湖-


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熊川哲也さん率いるKバレエカンパニーの公演、-白鳥の湖-を観に行きました。
その指先の先、見えない所にまでゆき届く神経の細やかさ(でもとっても自然)、バレエを始めたその時から今に至るまで日々積み重ねられて来た努力と鍛錬、そしてストイックな現在の生活、その全てを、舞台の上では隠しきれないオーラとして身にまとっていらっしゃいました。美しさに、終始溜め息でした。
ふと、ある老師が、「室内での1分で、その日の残り一日どう過ごしていたかが全てわかる」と仰ったのを思い出しました。
夢のように瞬く間に過ぎた2時間超の公演。
近頃は、“癒し”という言葉がいとも簡単に安売りされている感がどうしても否めませんが、本当の癒しとは、このようなホンモノを観て、ひととき生の苦しみから解放され、感動に満たされる事をのみ言うものだな……と思った夜なのでした。
芸術は、人間の生活に欠かせないものです。
また、今回とても心惹かれたのが、ロットバルト役の方のダイナミックな美しい舞です。悪役も、美しく強くなくてはならないですよね。見事でした。
心からの感謝と感動を、手が痛いほどの拍手と、スタンディングオベーションによって送って来ました。夢のようなあの世界へ、また訪れたいと思っています。