人びとのことを広く深く思いやる、すぐれた人格者の行いは、
長い年月をかけて見定めて、はじめてそれと知られるもの。
名誉も報酬ももとめない、まことにおくゆかしいその行いは、
いつか必ず、見るもたしかなあかしを、地上にしるし、
のちの世の人びとにあまねく恵みをほどこすもの。
『木を植えた男』あすなろ書房より
私の友人がブログで紹介していて、「この絵本は私の永久蔵書に加えるべき!」とすぐさま求めました絵本です。
私も例外ではないのですが、このスピード感溢れる時代の流れに慣れすぎてしまったせいか、現代に生きる多くの人の1つの特徴として、すぐに目に見える、手に取れる結果や答えや評価を求めたがる傾向があるように思います。
そんな自分への戒めとして、時にこの絵本のページをめくるのですが、なかなかどうして、、、
上記の冒頭文にある、“おくゆかしい”ということばも、死語になりはしないか…と思う反面、そういう方に出逢った時の嬉しさや感動は倍増で、「やはり美しいものだなぁ」と思うのでした。
大人にオススメしたい絵本のご紹介でした。