未知への挑戦~新たなる和紙の可能性を求めて -堀木エリ子さん講演会-


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和紙デザイナー、堀木エリ子さんの講演を聴きにウィングス京都に行ってきました(和紙デザイナー…という一つの肩書きで彼女を表現する事に違和感を感じて仕方ないのですが……)。
前々から、メディアで紹介されて存じ上げてはいましたし、京都のあちらこちらで作品を目にして、素敵だな……と思ってはいましたが、実際に講演会にお邪魔し、モデルさんのような美しい容姿から溢れ出す情熱、親しみやすいお人柄、人の心をひきつけるお話に、すっかりファンになってしまいました。
講演では、どのように和紙の世界に入り現在に至るか……を端的にお話下さり(様々なサイトで紹介されていると思いますので、興味のある方は調べてみてください)、これまでの人生において、様々な新しい挑戦を試み、幾多の困難をも乗り越えてこられた原動力となったのは、“腹の底から湧き上がるパッション、情熱”である……との事を仰っていました。
しかしながら、その“腹の底から湧き上がるパッション”も、壁にぶつかると、踏みにじられ、萎えてしまう。そんな時にもう一度その情熱を奮い立たせるには、ものごとの原点に立ち返る事。そうすると、自分が何をすべきかをいま一度確認、確信でき、再びパッションが湧き上がってくるのだと。
これの繰り返しである彼女の人生は、困難の連続であったにも関わらず、それと同じだけ、喜びと輝きに満ち満ちているようでした。

人生とは、周りの要望に気付き、それが年々変化してゆく事に気付き、生きてゆく事。それに気付かなければ、単なる“なりゆき”にしかならない。そして、周りからの自分への要望にこたえる為には、腹の底からわき上がる情熱、パッションを持って事に臨んでゆく。壁にぶつかったら、原点をみつめなおして、そこからどうすれば良いのかという答えをみつける。そして、いただいた御縁を大切に。
天職とは、みつかるものではなく、生涯かけてこの仕事をやろうという“決心”が天職に繋がる。

珠玉のことばの数々。ぶっとく美しい芯がピシッと通った彼女の話を直接聞き、そのお姿を拝見した事で、自分の立ち位置をいまいちど見つめ直し、今後の人生について考えさせられた講演会でした。