たぶん昭和ごく初期の真空管ラジオ。電池を電源とし、ラッパ型のスピーカーで鳴らす。真空管はナス型の201A(直熱型の三極真空管)が5本、バリコンが三つ、かご型のコイルが三つなど、見た目は豪華だが、作りが何となく素人くさい。町のラジオ屋さんの組み立てといったところか。
当方全く知識がないが、昔の本を頼りに配線を調べてみると、高周波増幅2段、再生検波1段、低周波増幅2段で、ニュートロダインという方式に近いようである。しかし肝心のニュートロドン(中和コンデンサ)が見当たらず、取り外した形跡もない。高周波増幅を2段も備えていて、発振など起こさず満足に動作したのだろうか。現在は結合トランスも断線しており、当然鳴ることはない。