涅槃会


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本日2月15日は、お釈迦様が涅槃に入られた日にちなんだ涅槃会が、宗派を問わず、各地の寺院で勤められていると思います。
自坊は、私の勤務の都合上、先日の日曜日に先だってお勤めしました。
先日のブログ「絵解き涅槃図」でもお知らせしましたが、絵解き涅槃図の仕事をしたお蔭で、今まで漠然としか知らなかった涅槃図の登場人物のことがわかったので、自坊の涅槃会の際に、檀家さんたちにお話ししてさしあげました。
岡澤さんのように流暢に絵解きをすることはできませんが、御釈迦さんのご生誕から修行、成道のあと、長い長い布教の旅を終えて、この沙羅双樹の林の中で横たわられたこと。悲しみで気を失う阿難尊者。お釈迦様を産んで7日で亡くなった母・摩耶夫人が天界から阿那律尊者に先導され降りてこられる様子。
お釈迦様のまわりでは、菩薩様までが涙を流している。お弟子たちの他に、信者である在家のものたち、龍、夜叉、乾闥婆、阿修羅、迦樓羅、緊那羅、摩ご羅、多くの動物までが悲しんでいます。4本の沙羅樹は枯れ、4本の沙羅樹は青々としている四枯四栄のこと、などなど。
説明の域を出ませんでしたが、檀家さんたちは、熱心に聞いてくださいました。
自坊の涅槃図も四畳半ほどもある大きな軸ですが、なぜにこんなにも大きな軸なのか。天井から吊るしてもすべてを拡げるには無理で、下の動物たちは畳の上にいます。その前で立っている私は、そこでふと気が付きました。
こうして、自分がいる場所と繋がるようにして涅槃図があるのは、まさに自らがこの釈迦涅槃の場に居合わせているということを感じさせるためではないのかと……。
長い間、毎年かけてきたために軸は痛み、聞いたところ修理にはたいそうなお金が必要なようですが、できるだけ大切に大切に保存していきたいと思った次第です。