MIHO MUSEUM -MIHO GRANDAMAⅡ母なる方へ-


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信楽の山奥、冬季は休館となるMIHO MUSEUM
心待ちにしていた春の開館。
この度は開館15周年記念となる展観で、-MIHO GRANDAMAⅡ母なる方へ-として、母性をテーマに、国内外の女神像などを中心とした所蔵品が展示されていました。
何度も足を運ばれている方には、何度目かのおめもじとなる所蔵品も多いかと思いますが、何度拝見してもこちらの所蔵品の素晴らしさには感動します。
いつも、美術品の“見せ方”も趣向をこらされていて、例えば今回、1世紀・ローマ時代の婦人像をその存在感を存分に感じられるようしつらえられた展示ブースの赤い壁は、その下に白・黄の漆喰を塗った後に赤で仕上げられたのだとか。感服です。そうしないと、奥行きのある赤にはならないわけです。
他にも色々と心ときめいたのですが、これからご覧になる皆さんの感動や気づきを奪ってはならないので、ふせておきます。

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雨の日もまた美しい美術館からの眺め

目に良いから 美しい物良い物を 観なさい
良い物を観ていたら 悪い物がわかる
子どものうちから
礼儀・礼節を尊ぶことの大切さ
どんな人からでも 学ぶのよ
美しく 生活を楽しむことの 大切さ
心に響く、小山美秀子女史のことばの数々。
私がこの美術館を初めて訪れたのが2000年。
この時に開催された-白洲正子の世界-を、白洲ファンだった家族全員で観にでかけて以来、もう12年も経ったのかと思うと感慨深いものがあります。
ほぼ欠かすこと無く毎回の展観にでかけてきましたが、どれだけ心豊かに、学ばせてもらっているか知れません。
美術館の存在が、そこを訪れる一人一人のくらしや一生に与える影響は、計り知れないものがあるな……と思いつつ、私もまた自身のくらしをより美しく、心豊かなものにしていきたいと思いつつ、MIHO MUSEUMを後にしました。