龍沢寺調査行


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昨年秋に、花園大学の歴史博物館と共催で「遂翁展」を開催しました。これは、禅文化研究所の公益事業の一つの墨跡展覧会として開催したものです。
来年度には、秋に「東嶺展」(仮称)を開催するべく計画をしており、その取材調査として、先週の初めに静岡県三島市にある龍澤寺専門道場に行ってまいりました。
実は私はここで雲水修行をさせてもらったので、法要斎会があると可能な限りお手伝いに来ているのですが、今回は禅文化研究所の仕事として、普段入ることのできない宝物庫や書架に入らせていただいたのです。
また花園大学国際禅学研究所の芳澤教授による、白隠禅師の書画に関する調査も併せて行ないましたので、二日間で、白隠禅師の書画30点以上と、東嶺禅師の書画も同数ほど見せていただき撮影をさせていただきました。白隠禅師のものはもちろん、東嶺禅師の場合には禅師らしく神道に関係するものも多くあり、またその筆致に圧倒されるばかりでした。
書籍に関しても、東嶺禅師自筆本の重要書籍が多くあり、いずれ、これらはなんらかの形で公刊されることになるのではないかと思いますが、非常に興味深いものでした。

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調査に行くときに、自坊ではまだ梅の花は咲いていませんでしたが、龍澤寺の沢山の梅花はどれも咲き誇っており、暖かい静岡県を堪能してきました。
帰りに東名高速を走っていると、それまで雲にかかって姿がみえなかった富士山が見えてきました。おもわず富士川サービスエリアにて、絶景の富士山をも満喫。

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“駿河には過ぎたるものが二つあり 富士のお山に原の白隠”
今回の取材では、この両方+東嶺禅師の書画まで見ることができ、多少の疲れも吹っ飛んだ次第です。