「天龍寺寺宝展 夢窓国師と嵯峨・嵐山」展


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少し前になりますが、3月20日の午後、京都嵯峨嵐山の時雨殿で行われている「天龍寺寺宝展 夢窓国師と嵯峨・嵐山」展を訪れ、佐々木容道天龍寺管長のご講演「天龍寺と夢窓国師」を拝聴いたしました。
天龍寺ご開山の夢窓国師の事跡や思想、また天龍寺創建の意義について、1時間たっぷりみっちりとお近くでお話をうかがうことができました。
展示のほうは、出品数は多くありませんでしたが、天龍寺さんは寺宝展をなさらないので、長く夢窓国師を勉強してきたわたしもはじめて実物を拝見したものばかりでした。
なかでも感激したのは墨跡「謝宋船網司上堂偈」です。こちらは状態があまりよくないのが残念ですが、日本史上で名高い「天龍寺船」を主宰した博多の商人へ国師が贈られた偈、つまりは国師自筆の感謝状です。
写真でこれまで拝見してきましたが、実際に拝見したところ、予想以上にすばらしく、当時最高級の中国紙(蝋箋)に書かれたたいへん大ぶりの立派な墨跡でした。
南北朝の混乱の世に、天龍寺創建を無事なしとげられた国師のお心にしばし思いをはせました。
今週末は夢窓国師が心から愛した嵐山の桜を見がてら、いかがでしょうか。
-小倉百人一首殿堂時雨殿リニューアルオープン企画展-
【天龍寺寺宝展~夢窓国師と嵯峨・嵐山~】
6月24日(日)まで。10時~17時(入館16時半まで)
休館日:月曜日(ただし祝日の場合は開館)
入館料/高校生以上500円、中小生300円
小倉百人一首殿堂時雨殿
(京都市右京区嵯峨天龍寺芒ノ馬場町11。京福嵐山本線「嵐山」より徒歩5分。Pなし、周辺に有料あり/TEL.075・882・1111)