東福寺・通天橋の新緑 柴田明蘭(写真)
大本山東福寺で、4月21日から5月6日まで東福寺名宝展が開催される予定です。
「この度の名宝展では、禅の伝法に生きた聖一国師の生涯に焦点をあて、東福寺に大切に護り伝えられてきた修行時代から晩年にいたる国師ゆかりの文化財を一堂に展観するとともに、国宝三門を特別公開いたします」(大本山東福寺のHPより)とのことです。
聖一国師の遺偈や自賛の頂相(肖像画)など、東福寺ご所蔵の国宝・重文の書画をはじめ、国宝三門も同時に特別公開されます。
国宝三門へのぼれば、「壮麗な極彩色の世界がひらかれています。中世建築ではめずらしい一面の極彩画は、画聖兆殿司(明兆)およびその門人寒殿司の筆と伝えられています」(同)とのこと。三門にのぼるのは大変そうですがぜひ極彩色の世界の世界を体験したいですね。
また「東福寺のみほとけ」展も同時開催され、ふだんは非公開の東福寺伝来の仏像・工芸品を拝見できるとのことで、こちらも楽しみです。
新緑の東福寺で名宝を満喫する前に、聖一国師や東福寺について「予習」したいと思われた方に、一つマニアックな文献をおすすめしたいと思います。
今枝愛真先生が『静岡市史 原始古代中世』(1981)に寄稿された「入宋の禅師 聖一国師と大応国師の活躍」です。一般にはあまり(ほとんど?)知られていないと思いますが、聖一国師についてのとても丁寧でわかりやすい伝記です。
各都道府県立図書館などの大きな図書館でぜひ一度探してお読みいただければと思います。
大本山東福寺 新緑遊行と特別名宝展
「聖一国師の遺宝 法をつたえ 宝をまもる」
(国宝三門、「東福寺のみほとけ」同時公開)
2012年4月21日(土)~5月6日(日)
名宝展・三門共に9:00~16:30(受付は16:00まで)
拝観料:
名宝展 大人1000円、中高大生600円
三 門 大人600円、中高大生500円
名宝展・三門・通天または方丈の三ヵ所共通拝観券が
大人1500円、中高大生1000円とお得です。