授戒会 「慚愧懴悔六根罪障」


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ゴールデンウイークは如何過ごされたでしょうか。
私は縁あって、永源寺派のお寺の三日間にわたる授戒会で司会を仰せつかり、GW後半は82名の戒徒の皆さんと一緒に懴悔の毎日を過ごしておりました。
実は一年半前にブログ禅でも書きましたが、別のお寺での授戒会で司会をしたために、それを買われて(?)か、またせよとのこと。今回のお寺は私の大学時代の同級生が住職をしていることでもあり、閑栖同士も同級生とのことで、謹んで承ることにしたのです。
一年半前にやったこととはいえ、忘れていることも多く、他の役職の和尚さんたちと入念な打ち合わせをしつつ厳修しました。
永源寺派の寺院ですので、当初、戒師に仙巌室篠原大雄老師に御来駕いただくことになっていたのですが、昨年秋に遷化されてしまいましたので、その法兄にあたる建長寺派管長・柏樹庵吉田正道老師に遠路をお越しいただき、五戒を授けていただきました。

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毎日、提唱や法話を聞き、三千仏の名号を唱えて礼拜し、お昼は一堂に精進料理のお弁当を食べ、正座ばかりで足が痛い三日間を過ごした戒徒さんたちは、最終日、登壇の儀式により戒脈をいただくと、感激のあまり涙を流している方も少なくありませんでした。
説経師様によると、古来より、授戒会の最後に戒徒さんが感激の涙を流されたら、その授戒会は成功。またそうならなければ失敗と言われているとのこと。また管長猊下には、今まで数回の授戒会に出たが、今回の授戒会が一番よかったとお褒めもいただきました。


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死んでから戒名をもらうことを当たり前のように考えている方にはわからないでしょうが、こうして授戒会に参加し、自らの行ないを慚じて懴悔し、三千仏に帰依していただいた戒名はその重みが違います。
戒名料がもったいないから戒名なんていらないとか、「雲黒斎家元勝手居士」などとふざけた名前を自分で付けておいて戒名などと言っている方もいますが、こうして授戒会で戒師様から戒を受けていただくのが本来の戒名なので、間違えなく。
ちなみに臨済宗では、戒名をお持ちでない方のお葬式(あるいはお通夜)で、最初に授戒会に準じたことをして、戒名を授けています。