雨の日に訪れた、東京は南青山にあります根津美術館。
隈研吾氏による設計にてリニューアルされてから、伺うのは初めてでした。
関西でいえば逸翁美術館がリニューアルされ、だんだんと昔ながらの風情を残した美術館が消えてゆくのには一抹の寂しさを覚えますが、これも時代の流れなのでしょう。
今回の展示は、“中世人の花の会と茶会”。これでもかというほどに、名品逸品が一堂に会した展観で、雨の日ながらも茶室では茶会が行なわれ、お茶人さんの来館が多く、東京の人の多さ、茶道人口の多さ、皆さんの熱心さを垣間見たような気がしました。
以前にも見たことはあるのですが、今回殊の外心惹かれたのは、“井戸茶碗 柴田”でした。時代を経た肌に…というよりも、その形にいたく感動しました。
このように心に深く残るものが、次回見たらどう自身に響いてくるのか、楽しみなものです。
中国人の観光の方でしょうか、子どもさんに唐物のお道具の数々について説明をされているのも興味深かったです。自国の古いものが他国へ渡り、珍重され現代にまで残っている。しかも名前までついて!!! 面白い事なのでしょうね。