表紙_四睡図
7月25日に、季刊『禅文化』225号を発刊いたしました。
編集担当より注目記事のご紹介です。
★好評シリーズ「吾が師を語る」では、廣園僧堂の丹羽慈祥老師が、先師三浦一舟老師のことをお書きくださいました。十歳のときに、小僧として三浦老師に付かれた丹羽老師は、ある日の出来事を次のように語っておられます。
「梅雨の季節であった。その日、寺には師匠と小僧の私しかいなかった。当時の履物は下駄で、学校から帰ると、足垢のついた泥だらけの下駄は、いつも勝手口の上がり段に揃えることもせず脱ぎっ放しにしていた。ところがその日、ふと気がつくと、私の下駄がきれいに洗い清められて、日の当たる縁側に干されているではないか。
それを見て、驚きとも畏れともつかぬ名状し難い感情が電気のように全身を貫き、思わず「あっ」と声をあげた。あの恐ろしい師匠が、小僧の汚い下駄をきれいに洗って乾かしてくれたのである。このお師匠さんなら命を捧げてもいいと思った。」
★インタヴュー「いのちを全(まっと)うする」―― 僧侶として九年に亘り、自死防止活動を行なっておられる根本紹徹師に、活動の発端や関わりの詳細、これからの方向についてお伺いしました。自らも自死遺族という根本師は、「遺族の方は皆そうなのでしょうが、加害者と被害者が同一なので、気持ちのもって行き場がない。なんで気づいてあげられなかったのかという気持ちが非常に強くなる。死んでしまったら話もできない。こういう苦しみを生む社会が何とかならないかなと考えて、自死問題にかかわるようになったのです」と語られています。
★円覚寺派管長横田南嶺老師の今回の「ひとくち法話」は「よりどころになるもの」です。短いお話ですが、こころに深く深くしみわたります。
★久しぶりにご登場いただいた花園大学の安永祖堂老師は「カス妄想かわくない」と題して室内の興味深い話をお伝えくださっています。
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どうぞよろしくお願い致します。