国立博物館 -ブータン-

国立博物館の外観

この博物館の建物には、下にあるパロ・ゾンの背後を守る望楼の役割があったらしい。
半円を真ん中で合わせた?ような形になっており、中は迷路のようで、一体自分がどのようにどこへ進んでいるのか、中に入ると全くわからない。
『地球の歩き方』には、「各階とも広さや形がまるで違う。4階から入って5、6階を見て、再び5、4階と下りつつそれらのフロアの残り半分を見て、さらに3、2、1階と降りて地下1階から出るという迷路のような構造だ。」とある・・・・・・。
所蔵物は様々で、タンカや仏像仏具はもちろんの事、武具や農耕道具、少数民族の衣装、石器時代の石斧(チベット、ロカ地方の紀元前2000年頃の様式と近い物らしい)、ブータンに生息する動物の剥製などなど。
ちょうど、武具の展示品の中に、日本の鎖帷子(くさりかたびら)とそっくりな物があり、日本語を勉強中だというガイドに、「日本人観光客に、鎖帷子ですと説明したら、絶対にすごいと言われるはず」と、レッスンしておいた。
これからブータンを訪れる方で、この博物館に行った際、ガイドが「くさりかたびら」という日本語を知っていれば、それはおそらく、私がお世話になったガイドさんだ。


そんなことはいいとして、古いタンカばかりが並んでいる部屋は、異様な雰囲気。
何年か前に、ある陶芸家さんの父君(むろん陶芸家)が集めた古いタンカのコレクションを拝見させていただいた事があるが、その時に「敏感な人は、この蔵に入れないんですよ~。近くに行った時点で、足が止まってしまって。いろいろ感じるらしいです」とおっしゃっていたのを思いだし、少しこわくなるが、鈍い私が何かを感じるという事は全く無く、無事拝観できた。
日本とブータンには共通点が多いと言われるが、この博物館に行くと一度に様々な物を観る事が出来る為、また発見がありおもしろい。

パロ・ゾン

高台にある為、パロ・ゾンを見下ろす事が出来る。

非常に気持ちの良い風景が広がっているのだ。

下から見あげる