清雅なる仏画 白描図像が生み出す美の世界 -大和文華館-


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11月11日(日)までだったのですが、大和文華館にて面白い展観が開催されていました。
仏画の元となる、墨のみで輪郭がはっきりと描かれた白描図像の展観です。
なかなかお目にかかる事は無いように思います。力強い線、繊細な線で表現される仏様の数々。
私達が何気なく見ている仏画の中には、この白描図像を元に描かれている物も多く、何体かの仏様が描かれている画などでは、実は解明不可能な組み合わせがあったり、向きを変える事なくそのままに描かれていて不自然であったりする事もあるようです。
今回は金胎仏画帖断簡の美しさと、一枚一枚大切にされたであろう事がわかるその表具の美しさにも感激しました。
そして何よりも、この日一番に私の心をひきつけてやまなかったのは、金剛峯寺蔵の善女龍王像でした。随分と退色し、既にうっすらとしかその姿を確認できないのですが、軸からはみださんばかりのパワーは圧倒的で、まさに生きているかのごとしでした。
瀟洒な住宅街にあって自然豊か。ひっそりと佇むこの美術館は私のお気に入りの美術館の一つです。
次回は11/18~12/24まで、「桃山、江戸前期の美術 -都市文化の華やぎ-」と題した展観が開催されます。

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