うつわの力 -大山崎山荘美術館-


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紅葉の時期の大山崎山荘美術館は、信州あたりのコテージに来たかのような雰囲気で、我々の目を展示品のみならず楽しませてくれます。
今回の展示は、「うつわの力 -くらしを彩るいれものたち-」です。
私も器が大好きで、少しずつ増えていっています。これ以上いらないのではないか?と思うものの、やはりその時の自身の心にかなう物が欲しくなるものです。
心にかなう物と共にある暮らしは、豊かなものですね。
さて、そんな器の展示ですが、今回一番心に残りましたのは器ではなく、三國荘で使われていたという李朝のさじをティースプーンに見立てたもの。初めて拝見する形で、さじの文化の国のそれは、日本の形とはまた違い、いたくひきつけられ、誰かこれを写してはくれないものかと思ったほどです。
昔親しくしていただいていた骨董屋のおじさんが、あらゆる航空会社のティースプーンを集めていらしたのを思い出しました。お国柄で柄やつぼの形が違うのですよね。食べる物や文化が違えば当たり前の事かもしれませんが、なかなかに面白いものです。
それにしましても、何年も何年も、同じ場所(美術館)に通い続けるのは良いですね。
その時々の心性をこの風景が思い出させてくれます。
また、今の私は今の心性を通してこの場所からの風景を眺めて物思います。

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