祖母の七回忌


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願わくはこの功徳をもってあまねく一切に及ぼし、我ら衆生みなともに仏道を成ぜんことを、、、南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経 南無妙法蓮華経………
私事ですが、先日祖母の七回忌の法要を執り行いました。
我が家は、祖父は禅に惹かれて禅宗の僧侶となりましたが、代々は日蓮宗です。
この日も、日蓮宗のお寺さんからいつも来ていただくお坊さんに来ていただき、お経をあげていただきました。
40分以上でしょうか……。
時に祖母の遺影を見つつ、一心にお経を唱えてくださる和尚様の後ろに座り、坐禅をしている時のように呼吸してみたり、また、お経の文句を注意深く拝聴してみたり、さらに「終わればお茶お出ししなきゃ」と考えてみたり、なかなか集中していないわけでありますが、いつの間にかひきこまれてゆき、最後に四弘誓願を唱え、南無妙法蓮華経を何度も唱えられる頃には、なんだかありがたい気持ちでいっぱい満たされ、感動していました。
和尚の読経が、身体と心に染み入ってゆくようでした。
単に祖母の供養をするのみではなく、生きとし生ける者の事を祈り、自身を顧みる時間をいただけました。
いつだったか、臨済僧堂の阿部浩三老師が、「葬式仏教、葬式坊主などといわれるが、葬式坊主なら葬式坊主でいいではないか。しっかりと葬式をしてさしあげる坊主になればいいのだ」というようなことを仰ったことがあります。
しっかりと葬式をする、お経を唱える、供養をするという事は、なまなかな事ではできないのです。
在家の者はちゃんと見ていますし聴いていますので、和尚様方も気は抜けません!
和尚様のお経から、どういう思いでお経を唱えてくださっているのか、今まで和尚がどのような修行をされてきたのか、それが知らずともわかってくるわけであります(なんて言うと、こわすぎますか?)。
なにせこの日は、お経一つで、こちらを教化してくださいました。