『日本のかご えらぶ・かう・つかう』 とんぼの本


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購入して一気に読みましたが、その後も暇があれば穴があくほどに眺めている本があります。
講談社のとんぼの本シリーズより、『日本のかご えらぶ・かう・つかう』
素材、産地、編み方、種類、使い方、コレクターの私物紹介。
籠にまつわるあらゆる事が、美しい写真とともに凝縮された一冊です。
私も普段の生活に籠をよく使う為、海外旅行の際にも色々と籠を買ってきたりしていましたが、素材や職人自体が減って来ている日本の籠の現状を知ると、「日本の古くからある智恵や手しごとを失いたくない……」という思いに到り、これからは特に日本のものを手に入れ、身近において日々慈しむという事になりそうです。
日本の仕事の綿密さといいますか、几帳面さは、世界一を誇ると言っても過言ではないでしょうが、籠においても同じです。
安価な○○製の物と、日本のザルとを使い比べてみると、お値段は十倍の差があっても、前者はすぐにもろもろになり使えなくなるのに対し、後者はかなりの年数使えど、まだまだ美しく、それどころか味が出てきて、日々の生活に欠かせない愛しい道具となっています。
人間も自然の一部と考えれば、その生活にも、自然界に元々あった素材で作られたものがある方が豊かではないか……。そう思っていた矢先にこの本を知り、様々な種類の籠や使い方を拝見し、その美しさと機能性、汎用性、そして何といっても、そこにあるだけでどこかあたたかな印象を受けるてづくりの籠たちに、ますますその思いは強くなりました。