伊勢神宮参拝


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なにごとの おはしますかは しらねども
              かたじけなさに 涙こぼるる      西行法師
式年遷宮という記念すべき年、伊勢神宮に参拝してまいりました。
その昔、僧侶は人の死を扱う=ケガレとしてみなされ、僧侶専用の参拝道が設けられていたのだとか。しかも、正殿までのお参りは許されなかったそうです。その点今は有り難いですね。
と、、そもそも私は研究所の職員ながら、僧侶ではありませんから関係はないのですが……。
それでも、例外もあるようで、かの夢窓国師は、お願いしてお参りさせていただいたのだとか。
『夢中問答』に出てくる、伊勢の神官とのお話は興味深いですね。
〔*上記は、研究所の博識氏に色々と教えてもらいました一部をご紹介してみました。〕
さて、外宮、内宮と参拝させていただいたのですが、以前とは違っていたのが、外宮に新たに【式年遷宮記念せんぐう館】ができた事。
20年に一度の式年遷宮に伴う尊い営み、仕事というものがどれだけ多くあり、奥深いものなのか、非常に細かに学べる素晴らしい所でした。
気の遠くなるような匠の仕事を映像で拝見できるコーナーもあり、そこに映る職人さんに、若い人が見受けられる事に嬉しくなり、どれだけ多くの日本の伝統技術が、このご遷宮により絶えること無く伝えられて来た事か……末永く続いて欲しいもの…と感慨深いものがありました。
是非とも、お伊勢参りにゆかれる方は、時間が無くとも、おかげ横町で遊ぶ時間を削って、こちらへ足を運ばれる事をおすすめします。
心の洗濯をさせていただけるような、よきお参りとなりました。
最後に余談ですが、今流行り?のパワースポットに多くの人が熱心に集まって手をかざしておられました。
それも確かに何かよきものがいただけるのかもしれませんが、神宮は敷地全てが聖域であって、そこへ難なくお参りさせていただけている事自体、それだけでも有り難い事のように思います。
自分の五感を研ぎ澄まして、自分に合う場所でパワーをいただくのが良いのではないか……という気が致しました。それぞれに見合った、そんな場所がある気がしています。