古代ガラス -色彩の饗宴-  MIHO MUSEUM


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冬眠から目覚めた、信楽のミホミュージアムへとお邪魔してきました。
毎回欠かさずにお邪魔するのを楽しみにしていますが、今回はまた興味深くも古代ガラスの展示。
紀元前に、高価な石を真似て作られた宝飾品としてのガラス、器としてのガラス、透明に憧れるもまだ不純物が多かったそれが、時を経て不思議な色を発し、現代に生きる我々を今なお魅了しています。
時代も下り透明なガラスが作られるようになると、さらにその透明なガラスに様々な技巧をこらし始める。人々が美しいものを求める欲求は、とどまる所を知らないのだな……と思わされます。
“染司よしおか”の吉岡先生が、奈良時代の染色や織の技術に、いまだ我々は追いつけないのだといつも仰っていますが、ガラスも同じで、古代の人々がどのようにして作ったのか、いまだ不明な点も多いようで……。
何をもって発達というのか、わかりませんね。
現代を生きる我々人間は、地球上の歴史において、さも自分たちが一番進化し、科学技術を持った事により偉くなったような錯覚を起こしていますが、こういった素晴らしい古代の技法、美しいものに触れていると、傲慢な考えは吹き飛んでしまいますね。
今回は特別に大英博物館の名宝、スパイラル・レースガラス碗がお目見えしています。これが制作される過程の復元映像などもあり、非常に興味深いものでした。
この展覧会にも関連した、古代オリエント美術については、3月号の『目の眼』に詳しく掲載されており、非常に読みごたえのあるものでしたので、是非ともオススメしたいと思います。

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