花の美 石の美 庭園の美 -大和文華館-

4月ですね。新しいスタートを切る方も多くいらっしゃるのでしょうか。
期待や不安を同時に抱え気の張る季節。
是非とも新しいスタートを切るこの機会に、坐禅をしてみたり、呼吸を意識してみてください。
新年度も、研究所のブログは代わり映えもなく粛々と続けさせていただきます。
さて、もう展観は終わってしまいましたが、ご紹介。
奈良の大和文華館です。いつもポスターや招待券を頂き、有り難い限りです。
この度の展観は、「花の美 石の美 庭園の美」。詳しくはこちらをご高覧下さい。
そういえば、私はまだ中国へは行ったことがありませんが、中国支配の長かったベトナムにて、おおよそ日本庭園の石とは異なるような奇石を、庭に配していたのを拝見しました。これでしょうか。


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フエの王宮にて 右端に大きな石が配されています

さらに、ティエンムー寺では、臨済宗の僧侶たちが丹精こめて育てている盆栽の奥に、石が見えますね。


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ティエンムー寺にて

先日訪れたお茶会では、亭主が朝鮮にてみつけてこられた美しい石を盆石にしたものが、床に花の代わりに飾られていました。石があるので、花までは飾りません。何かしら自然を一つ配置し、愛でるのですね。なかなかに姿の良い石で美しく、興味深く拝見しました。
今回の展観では、中国の文人文化に関する書画や石などが多く展示されていた為、訪れる人には、煎茶道を学んでおられる方や、黄檗宗のお坊さんなどが多かったように見受けられました。
私は、ちょうど訪れた日に、黄檗文化研究家の大槻幹郎先生の、「黄檗文化と煎茶と石」 を拝聴し、全く門外漢であった煎茶の文化に触れられたこと、また、黄檗文化が日本文化に与えた影響などを教えていただいた事が、大きな収穫となりました。