禅文化研究所の職員でもある私(在家)ですが、臨済宗黄檗宗連合各派合議所の職員でもあります。
昨日は、臨済宗黄檗宗各派本山の宗務総長の集まる会議でした。
このような職場で働いているのですから当然かと言えば当然ですが、禅宗寺院や禅宗のお坊さんが大好きなわけで、この日も皆様の御様子を色々と眺めておりました(こわいですね……)。
茶を喫する時には、まるで茶と一体になっているかのように向かい合い、しみじみと味わっていらっしゃる御様子にハッとし(私はお茶を習っていますが、お茶を喫する時、そこまでお茶に向かい合っているでしょうか……)、斎座の時の動きが無駄なくキビキビと美しく心地良かったり、ちょっとウィットに飛んだ会話をしてみてオチャメだったり、お辞儀が果てしなく丁寧で美しかったり……と、15本山の総長方には、いつもご一緒させていただくだけで、これぞ熏習ともいうべき学びがあるわけです。
そこで思い出したのですが、ある人が、土樂窯の福森雅武先生に、まるで最近の坊さんはなっとらん!とでも言いたげに、「先生、最近の禅僧はどうですか?」と尋ねたところ、
「そりゃね、師から何かを引き出すのも我々なんです。立派な和尚がいっぱいいるわけだけれど、私に少しだけ与えてくれることがあるというところを、引き出すんです。我々の方の問題です」。
と仰ったのです。
全ては自分の問題。
最近の禅僧がどうだ、最近の子どもはどうだ、教師はどうだ、と誰かに矛先を向ける前に、自分なのですね。
そんな福森先生と土樂窯の展示会が京都で開催され、土曜日には、先生と浜美枝さんの対談が行なわれます。どんなお話が聴けますでしょうか、今から楽しみです。
皆さんも是非、こういう方のものづくりをご覧になってみてください。
ギャルリー田澤 河原町店
4/11(木)~21(日)
11:00~19:00(月曜休廊)