通勤時の満員電車の車内で、すぐ横の女子高生同士が会話をしているのを、聞くともなく聞いていたら、なんだか「グー」と「パー」だけのジャンケンの掛け声のことのようなのだ。「グーパーでほい」とか「グーとパーでほい」とか・・・
数名の女子高生はそれぞれ地元が違うようで、それによって掛け声も違うのを話題にしているのである。ところがそれらの掛け声は私の使っていたものともまた違った。
大学生なら全国各地から来ているから、ある程度異なってもおかしくないが、たかだか高校生の通う地域レベルでこんなにも違うものなんだと、少し興味深かった。
そういや、私の子供のころは、普通のじゃんけんでも、「じゃんけんぽん」の歯切れよい3拍子ですぐ「手」を出したものだが、ちょっと気取った上級生が「いんじゃんほい」とかやりだしたり、「じゃーいーけーんでー ほーい」と倍リズムになったのができたり、「最初はグー」と頭につけてタイミングを合わせるようになったりと、どんどんバリエーションが増えていったように思う。
どうやら「最初はグー」とやりだしたのは、1981年にザ・ドリフターズのコントで志村けんと仲本工事が行なったものが、テレビを通じて全国に広がっていったものらしい。そういえばその派生で「最初はグー、またまたグー、いかりやチョースケ、頭はパー、正義は勝つ」なんてのも聞いたことがある。
ジャンケンは世界的にも普及していて、rock, paper, scissors、つまり、石・紙・ハサミである。どこが発祥の場所なんであろうか。
いうまでもなく、ジャンケンの石・紙・ハサミは、三竦み(さんすくみ)の原理で、石はハサミに勝ち、ハサミは紙に勝ち、紙は石に勝つという、三者がそれぞれに得意な相手と苦手な相手をもっている関係により成り立つ。
はてさて今の世界情勢は如何なものかな。