以前にもこちらで、友人の本『野菜料理の365日 ~しばにさんちの食卓~』をご紹介させていただきましたが、このたび新たなる一冊が発刊されました。
『野菜のごちそう しばにさんちの食卓Ⅱ』
今回ももちろん、野菜料理の豊富なレパートリーが紹介されています。特別なものを使うのではなく、家にあるもの、近所の店で揃うもので、野菜の存在を生かし切った、抜群に美味しい料理が作れてしまう本なのです。
季節野菜のナムル 辛子ソース添え
「この一皿が今の自分」
しばにさんの言葉が胸に響きます。
1年365日、日に2~3回、私たちは“食べる”事をほぼ欠かしません。毎食に、その時の自分というものが否応無しに出るのです。
でも、「やらなければならないこと」ではなく、大人のおままごとだと思って創作を自由に楽しみ、大胆にかつ丁寧に、食材の良し悪しや、作る時の気分に左右されず、どんな状況でもそれを「よし」として料理に向かう。“日々是好日”ということばを引用し、日々の料理への向き合い方を、しばにさんが本の中のエッセイで伝えてくれています。
弊所の所長、西村惠信が、『禅語に学ぶ 生き方。死に方。』の中で、「禅はどこにでも転がっている」と言っていますが、10月半ばに彼女の家を訪れ、共に過ごすと、ほんとうに転がりまくっていました。
各国を旅して集まってきた美しい物に囲まれ、料理にもそのエッセンスが取り入れられ、日々食している物も選び抜かれたものばかり、大自然の中で地に足ついた自分流の営みを続ける。まさにそのくらしぶりは、私にとって“学び”しかありませんでした。
そんな彼女が生み出した料理本も、手に取った多くの方に、料理を通じてよろこびと学びを与え続けてゆくのだと思います。
心底オススメする一冊です!