自坊の近くにありながら、今まで訪ねることができなかった教林坊(滋賀県近江八幡市)。紅葉真っ盛りの先日、ようやく訪ねることができました。
聖徳太子の創建と伝えられる、天台宗の古刹で、白洲正子も『かくれ里』にて「石の寺」として書きのこしています。
桃山時代に作庭されたとみられる地泉鑑賞式庭園は小堀遠州作として伝えられます。
小さな本堂に祀られる本尊は観世音菩薩で、おとなりには秘仏の不動明王が特別公開中でした。
書院の「掛け軸庭園」は、なんとも洒落たしつらえです。ここにしばらく座してお茶でもいただきたいところですが、残念ながらそれはかないません。
小さなお寺ですが、紅葉狩りに満足させて頂きました。へんに飾られていないのもいいですね。
ここは竹林の庭としても知られています。初夏に訪ねてみるのも良さそうです。地元では、観音正寺(西国観音霊場・天台系単立)、石馬寺(臨済宗妙心寺派)とあわせて、繖山三観音としても知られてきています。