韓国 -韓国高速鉄道 KTX-

我々の行程は、早々に慶州をあとにして、二日目の朝から韓国北部へ向かう。
ソウルへ入る前に、水原(スウォン)での観光をするため、慶州から近い東大邱駅から天安牙山駅まではKTXを利用することになる。

東大邱駅

さて、KTXとはご存じのとおり、日本の新幹線のような高速鉄道で、未だ全線は開通していないものの、2004年より暫定開業され、ソウル-釜山の間を移動するための高速交通手段となっている。
暫定的に一部分、在来線の線路を利用している区間もあるようである。
このKTXは、フランスの高速鉄道TGVの技術を導入しているため、車両もTGVそっくりである。われらが新幹線から比べるとごつごつしていて、美しさは今一つである。
KTX事業の検討段階で、新幹線技術を導入するかも検討されたに違いないが、隣国日本の新幹線ではなく、TGVを選んだのは、ひょっとして国民感情もあるのだろうか。

韓国高速鉄道 KTX

なぜかドアも自動ドアではなく、女性の車掌が手動で開け閉めしていた。車内も座席は通路を挿んで2列ずつなので、新幹線より座席数が少ないのであるが通路も新幹線より狭い。
しかし、天井には等間隔に液晶テレビがセットされ、テレビ番組が流されていた。これらのテレビもサムソンの製品であろうかなどと考えつつ車窓に目をむけると、驚くことにこのKTXは防音壁がほとんどないではないか。日本では考えられない光景だが、まだ騒音問題などには発展していないのだろうか。
ところが車内では、旅行の興奮で声高らかに談笑していたW氏が騒音問題に直面し、美しい女性車掌さんから、唇に人差し指をあてて、やさしく注意されたのであった。