自然と自身との融合

140522.jpg日々の生活において、一番身近にある“自然と一体になる事”といえば、あまりに当たり前過ぎて意識すらしない事が多いかもしれませんが、「三度の食事」です。
自然界に存在するものを自身にとりこんで、生命活動を維持し、身心の健康を保たせていただいています。

140522-8.jpg「本来の自己をみつめる為」、「自然と繋がる為」と、坐禅やヨガなどをします。もちろんそれらは自身の助けとなりますし、ひいては自然や宇宙と繋がり、本来の自己というものを明らかにする道といえますので、とても大切な事と思い私も取り組んでいます。ですが、その前のもっとも根本的なところといえば、日々の食事、くらしではないでしょうか。
スーパーで当たり前に買い物をしていると、食べ物を“商品”として購入しますので、そのような意識も薄れてしまいがちですが、まさに自然と共にある暮らしをする友人と付き合うようになってからは、秋はきのこを採りに、春は山菜を採りに山へと入り、旬のものを大地からいただく事の尊さ、自身も自然界の一部である事、食とは、自然界と自分とを融合し、つなげる役目があるのだな・・・という事を気付かせてもらっています。

140522-1.jpgたらの芽

今年も4月頃から随分と山菜を楽しませてもらいました。さらに先日は長野へと赴き、標高1650メートルの所にある友人宅にお邪魔し、二度目の桜と山菜を堪能しました。まだまだ芽が出たての、柔らかなたんぽぽの葉やよもぎの葉を摘んでナムルを作り(!)、こごみやわらび、たらの芽など、春のにがみや香りを楽しみました。

140522-3.jpgわらびはあく抜きをしてから酢醤油であえて、一味を少し

何でもお金を出せば手に入るようになっていますが、違う豊かさを日本の自然から教えてもらっています。都会育ちで、山から食べ物を採ってくる事など無縁の世界であった私が、友人のおかげでこのような感動を味わっている事を、何らかの形で多くの方に伝えていきたいなと思います。

出家して僧堂に入るわけでなくとも、在家の人間は在家の人間でこのような体験から、禅宗寺院で何故あれほどまでに典座(台所・炊事を掌る役)に重きが置かれるのかという事に思いを馳せ、学ばせていただいています。

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