先日少し書かせていただいた、“藍”もそうですが、この花も世界中、特にアジア諸国で象徴的な存在とされています。
東洋陶磁美術館にて開催中の「蓮-清らかな東アジアのやきもの×写真家・六田知弘の眼」を観てきました。
仏教で、泥の中より美しい花を咲かすという事でよく説法などにも登場したり、身近なところで言えばお盆のお仏壇やお墓の花にはいつもより特別に豪華に蓮の花が加わったり、物心つく以前からもう「特別」な感じのするこの花ですが、先入観無しに観ても、惹かれない人がいようはずもないであろうと思えるわけです。
ギリシア神話などでは、人間を誘惑する物の象徴、エジプトでは再生の象徴(蓮と睡蓮を厳密に分けないようですが・・・)のように書かれているそうな。
とにもかくにも、国や宗教によっての解釈は色々あれど、我々を惹き付けてやまない花である事は世界共通であるようです。
そんな花のモチーフが描かれた東アジアの器ばかりを鑑賞できるこの展観。陶磁器に描かれた蓮を見るだけで、もう頭には、「あの時に見たかの美しい蓮・・・」というのが想像できています。
ので、あえて写真展も一緒にする必要性があるだろうか・・・と個人的には思いました。今月27日(日)まで。
蓮の原産はインドとされているようですが、私の場合二度のインド滞在では、蓮よりも様々な種類の睡蓮をよく見かけました。
全く話が変わるのですが、この花を見ていると、黒田清子さんのお印が未草だったなぁ・・・・・・と、彼女のご結婚の際の立ち居振る舞いの美しさを思い出すのでした。