腰骨を立てよう!

円覚寺派管長・横田南嶺老師からこのような御本、『元気いっぱい立腰の子ら』を頂戴しました。

140718-1.jpg
森信三先生と仰って、西田幾多郎先生(1870-1945/日本を代表する哲学者・京都大学名誉教授)のお弟子さんにあたる哲学者・教育者の先生が提唱した「立腰教育」。その、子ども達に向けた本で、大阪の登龍館さんから刊行されているものです。

森信三先生は、「腰骨を立てることはエネルギーの不尽の源泉を貯えることである。この一事をわが子にしつけ得たら、親としてわが子への最大の贈り物といってよい」(『一日一語』寺田一清先生編より)と仰せになっているのだとか。

140718-2.jpg確かに、幼い頃から腰骨を立てる事ができていたならば、もうそれだけで身心共に盤石といっても過言ではありません。
大人になってから意識するのとではまたちがいます。子供のうちからすることで、意識せずにできるようになり、そのような人間が増えれば、ひいては日本の力となることでしょう。

丹田は、あるといわれども、取って出す事もできなければ、臓器のようにこれと示せるものでもありません。が、腰骨を立てる事により、丹田に力がみなぎりしっかりしてくる事は、見えざるものへの信頼をも生み出すのではないでしょうか。

私の大学時代の恩師も、まさに学生時代に智勝会(相国寺の居士会)で参禅されていましたが、最近では子供達に合気道を教えている関係で、“坐る”という事に着目し、しっかりと坐れる子になるよう指導なさっています。優れた教育者が唱える事は同じなのですね。

最近ではじっと座っていられない、真っ直ぐ座れない子が増えていると耳にしますが、学校の先生方が意識してくだされば有り難いな・・・・・・と思いました。