ハノイ美術博物館 -ベトナム-

140903.jpg今年の夏は、ベトナム航空でラオスはルアンパバーン(有名な古都。町全体が世界遺産です)へと旅してきました。せっかくですのでトランジット地、ハノイにも3泊し、色々と訪れてみました(上写真は、ハノイの空港でおみかけしたお坊さん。ベトナムのお寺には臨済宗のお寺が多いのです!)。
その中の一つ、ハノイ美術博物館。ベトナムには今回で二度目の旅行ですが、ホーチミンでもハノイでも、絵画を扱うギャラリーがとても多いように思います(フランス統治=油絵?!でしょうか。ご存知の方いらっしゃいましたら教えてください)。美術館にも、近現代の絵画が多く収蔵されていました・・・・・・が、私の関心は、昔から茶人が愛したベトナムの陶磁器。そして、少数民族の多いベトナムならではの民族衣装やその生活道具類の展示です。

140903-1.jpgなんとも言えない形に、釉薬も味が出て美しく。小ぶりな物でしたので、シンプルでこじんまりしたお棚に据えるとよく合う事でしょう。共に旅した友人が陶芸を生業としていますので、この形の水指を作って欲しいとお願いしてみました(いつ作られるでしょうか・・・)。

140903-2.jpgすぐにでも塗りの蓋をあつらえて、水指として使いたいですね。妄想が膨らみ過ぎてしまいます。

140903-3.jpg香合以外のなにものでもありませんね。元々は化粧品を入れる蓋物のようです。日本にも、白粉解(おしろいとき)棗や白粉解香合など、女性の化粧品道具の形を真似て茶道具が作られています。

140903-4.jpgまさにお茶碗・・・・・・。安南(あんなん)とは、ベトナムの事を言い、茶の湯の世界で“安南”といえば、室町から江戸時代にかけて日本へとやってきたベトナム渡りの道具類か、または日本からの注文品の事を言います。“安南写し”といって、このようなベトナム風の陶磁器を現代の作家さんが作る事もあります。茶の湯の世界ではとてもポピュラーな焼き物なのです。

古くからの安南焼の里、バッチャン村にも訪れましたが、それは後日ご紹介。次は民族衣装などです。染め、織の技術に加え、細かな刺繍、生活用品として使われていた籠まで。手仕事好きとしては、陶器とこのベトナムにいる少数民族に関する展示を見るだけで大満足なのでした。

140903-5.jpg140903-7.jpg
140903-6.jpg