高麗・李朝の工芸 -愛知県陶磁美術館-

140929-0.jpg愛知県瀬戸市にあります、愛知県陶磁美術館にて、「高麗・李朝の工芸―陶磁器、漆器、金属器―」が開催されていましたので初めて訪れてみました。
門を入ってから美術館へとたどり着くまでの道があまりに長く、どういう事でこんなところに建てたのだろう?!と思っていましたが、なんと山中からみつかった平安時代の窯跡などをそのまま保存&展示されているからなのでした。

140929-1.jpgこの窯は、このあたりで最も古いもので、平安時代後期(11世紀末)のものだそうです。なんと立派な窯でしょう。灰釉(かいゆう・草木の灰類を媒溶剤とした釉)がかけられた皿や碗が焼かれたそうな。平安時代から使われていた釉薬が今も・・・と思いますと、尊い営みだなぁ・・・と感慨深いものなのでした。

展示に関しては、何度も通った東洋陶磁美術館(大阪)の逸品も何点かおでましで、改めて日本人が憧れる李朝の白、無作為の美に触れる事ができ、このようなものを生み出した朝鮮という地も素晴らしければ、それを見いだした昔の日本人も素晴らしいものだ・・・・・・と、自身の物さしが、いつも何ものにもとらわれないものであって欲しいと願うのでした。