講演会「快川国師と恵林寺」横山住雄先生

 

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ご案内の通り、禅文化研究所と花園大学歴史博物館が共催している「滅却心頭火自涼 甲斐の名刹恵林寺の至宝」展の第一回記念講演として、昨日(10月28日)、快川国師研究の第一人者である横山住雄先生(濃尾歴史文化研究所主宰・国際禅学研究所客員教授)により、「快川国師と恵林寺」と題した講演会を花園大学教堂において開催しました。

700年近く前に天龍寺を開創された夢窓疎石により開かれた恵林寺。その歴史の半分近くを夢想派の僧侶により受け継がれてきたわけですが、450年前ほどからは諸山として十方住持制にしたがい、妙心寺派僧も入寺しはじめ、武田信玄公に重用された快川国師は天文24年に恵林寺に入寺しました。その後、美濃との往来の中、再住、三住とされることになります。
その間、岐阜城の斎藤家との関係、そして駿河へ侵略をしようとする信玄公のもとにおいて、快川国師が果たしたであろう役割についての考証をお話し頂きました。そして、信玄公なきあと、今回の展覧会のタイトルにもなっている、「滅却心頭火自涼」という言葉を遺して焼き討ちに遭った際、快川より逃げるように言われて逃れた十数人の弟子達のうち、分かる限りで5名の名前を列記されるなど、興味深いお話を聞くことができました。

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次回は、2014年11月25日(火)の13:00~14:30、同じく花園大学教堂において、恵林寺に晋山されたばかりの古川周賢老師による、「恵林寺散策」と題した講演をお願いしております。どうぞ皆さん、ご来場頂きますようお願いいたします。