一度訪れてみたいと願っていました、石川県・山中温泉にあります無限庵を訪れてみました。
石川県の指定文化財となっているこちら、元は金沢市内にあった家老の屋敷が、大正時代に移築されたものです。
それはそれは貴重な木材を贅沢に使った作りで、明治末期の木造技術の枠を傾けた最高級の普請と名高いようです。例えば手すりの材が全て黒柿だったり・・・。欅の寄木張も粋なのです。
そして川に沿った庭にある立派なお茶室。
おや、扁額は朝比奈宗源老師によるもの?!と思い説明を読んでみますと、元は広島浅野公爵(赤穂浪士として知られている浅野家)の茶室で、戦後東京において唯一焼け残った茶席なのだとか。
後に東京美術倶楽部に移築され、またその後、美術倶楽部建て替えに際し、山中温泉に移築されました。どなたが朝比奈老師に揮毫をお願いされたのでしょうか・・・。
数奇の運命ですね。
現在でも年に一度大きな茶会が開催されているようです。