バッチャン村 -ベトナム-

150120-1.jpg突然思い出したかのように始まる旅行記、ベトナム編。
茶の湯を稽古する者にとってはこの村を訪れるというと、一種独特の感慨を持つものです。ハノイから1時間半ほど車を走らせた所にあります。

古くより茶人たちが茶道具に見立てて使った安南焼とは、このバッチャン村で焼かれた焼き物を言います。
おおらかな絵付けが、美しいブルーの釉薬で施されたなんともいえぬ愛嬌ある姿。完璧過ぎる美をどちらかというと嫌う日本人、茶人の目に留まったのでしょう。
現在でも、安南写しといって、当時の焼き物を写した茶道具が作られ、根強い人気を博しています。

150120-5.jpgホテルの洗面にもバチャン焼が

バッチャンでは、陶工の友人と一緒でしたので、あちらの職人さんと轆轤の見せ合いや、釉薬(まさに安南ブルーです!)をいただいたり、楽しい交流ができました。
ちなみに、釉薬、鉱物の粉でくれるのかと思いきや、なんと液体をビニール袋に入れて…。

150120-4.jpgベトナムを出国し、ラオスに入る時は大丈夫でしたが、ラオスから日本に帰ってくる時には荷物検査でひっかかり(ペットボトルに入れ替えたのです。トランクの中にペットボトル4本並んでいたら、それはアヤシイですよね…)、彼女がバッチャンで轆轤をひく動画を検査官に見せたり、絵付けに使うのだという事を説明するのに必死でした。せっかくバッチャンで仕入れた釉薬をみすみす没収されるわけにはゆかぬのですから!
どう見ても恐らくアヤシクは無い?2人に、検査官のお兄さんも「へー、絵付けに使うのか~」と納得した模様…。
まだテストしかしていないようですが、どんな陶器が生まれるか、楽しみです。またこちらでもご紹介致します。

150120-2.jpg絵付けの様子

150120-3.jpg梱包材なんて使わない!とってもエコです